数学の応用問題を制する勉強法
vol.894
つばめ学院の関口です。
ここ数回にわたり、勉強法について書いてきました。
今日も出し惜しみは一切なしで、塾で教える勉強法を全て書きます。是非最後までお付き合いください。
応用問題とはなにか
まずお話を進める前に、簡単に「応用問題」とは何かを決めておきたいと思います。
端的に「数学の計算問題以外」ととらえてください。
計算問題は計算問題なりの攻略法があるので、今日は「それ以外」についての勉強法をお伝えします。
「応用問題」を苦手とする子は数学そのものが苦手というケースも多いと思います。
そういった子が効率的に学習できる方法を考えました。
計算と解き方を分ける
大切なことは「解き方」に注目することです。
応用問題が苦手な子の多くは、なんとなく計算をしてみて途中で混乱する。
または、
最初からどうして良いか分からずに固まる。
このどちらかです。
問題を見て判断するべきは、「解き方が分かるのか」という点です。
別の言い方をすれば、「なにをすれば答えにたどり着くか」です。
具体的な例として、
「この方程式の問題は、生徒の人数をxとおいて、イスの数を2通りで表せば良い」
「この関数の問題は、直線lと直線mの交点の座標を求める。あとは直線lがx軸と交わる座標を求める。座標から長さを求めて、三角形の面積の公式で解く。」
明文化できなくても良いですが、
「あれをこうして、そのあとにこうして・・・」という道筋が見えることに力を注いでください。
全く分からない場合は解答解説を読んでしまいます。
その時も、「どうすれば解けるか」を重視します。計算過程は飛ばしてもかまいません。
さらに重要なことが復習です。
分かるようになった問題は「解き方のみの復習」をおすすめします。
計算はしなくて良いです。
この問題はどう解くのか。それを繰り返し復習して頭に定着させるのです。
こうする事で、多くの応用問題がパターン化して整理されます。
決して難しいお話ではありません。
「どう解くか」に集中するだけなんです。数学を苦手とする多くの子は、「どう解くか」を考えながら計算もするので、よけいに見通しが立たなくなっているだけなんです。
さらに良いことが起きます
こういう学習をする事で、実はとても良いことが2つ起きます。
その1つ目は「解くスピードが上がる」という事です。
よくテストで「時間がなかった」と嘆く子は、そもそも問題の方針を考える時間が非常に長いのです。
一歩目をどちらに踏み出して良いかが分かっていない。
それでは、時間がいくらあっても足りません。
テストにおいては基本的な応用問題は、見た瞬間に一歩目を踏み出すくらいがちょうど良いのです。
だからこそ、計算を省略した「解き方」の復習が有効です。
2つ目は、「分からない問題に対するアプローチが効率的になる」という事です。
いくら定型的な問題の「解き方」を知ったところで、難問になれば「全く方針がたたない」ということも起きます。
そういった場合でも、「良くわからない」場合に素早く一歩目を踏み出すことができます。
「とりあえず分かりそうな角度だけ求めてからもう一度考えるか」
「この直線の式は出しておいて損はないだろうから計算するか」
など、試行錯誤する場合でも「自分が何をするか」を意識して試行できます。
これも「解き方」を意識することによる効果です。
「応用問題は苦手」という子ほど試してみてください。
まずは 計算は後回しにして「解き方」に集中して理解する こと。
「解き方」だけを復習
すること。
きっと数学の問題の見え方が変わりますよ。
お子さんは正しく応用問題を学習していますか。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。
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