残念ながら手遅れです

つばめ学院の関口です。


今日は朝から塾経営のMBAセミナーに参加してきました。


やはりしっかり時間を使って学ぶという機会があると、気持ちがフレッシュになりますね。

課題もたくさん見えましたけど、その分元気になりました!



今日のお話は、そのセミナーのなかから私が気になった事の1つを書いていこうと思います。


セミナーの中で、中3から高1への「持ち上がり」の話がでました。


「持ち上がり」というのは、中3で受験を終えた子が、そのまま高校に入っても塾で勉強をしてくれることを指します。


塾にもよると思いますが、中3の受験が終わると同時に塾もやめて、高校1年では塾に通わない。

そういう生徒が全体で見ると多いのが現状です。


もちろん、塾経営のセミナーですから、どうやって高校でも継続して塾に通ってもらえるかという観点での話題にはなります。


ただ、私個人としては非常に苦々しい経験があるんです。

しかも同じ事がいくつも。。。


まず結論をお伝えすると、中3で塾を卒業するのはもったいないです。

というか、危険だと思っています。

週に1回でも良いので、お世話になった塾には通い続けた方がいい場合が多いです。


中3で辞めた生徒の多くが高校でどういう道をたどるのか。。。


多くは開放感から勉強が疎かになり、学校の勉強についていくのが難しくなります。

これは、中学生の時に真ん中よりも上の層にいた子に起こりやすいです。


高校の勉強は進度が早いですから、4月に入学して6月くらいまで「浮かれ気分」でいれば十分です^^;

もはや学校の授業は宇宙語に聞こえる可能性があります。


そして。。。


強調したいのは、この後なんです!


次に「うかれ気分」で勉強が分からなくなった子はどう考えるのか?


「やっぱ勉強は大変。。。とりあえず部活は何とか頑張って。。。勉強は、まあ受験を意識する頃に塾にでも相談にいこうかな。まあ、まだ入学したばっかりだし」


この考え方になったら、確実にアウトだと思って下さい。


中堅より上の層に「いた」子というのは、大きな勘違いをします。

それは、勉強をしていなくても、まだ自分が「真ん中より上」にいるという勘違いです。


私も悔しいですが経験があります。


高校2年生の後半になって、かつての教え子から相談を受けます。


「そろそろ受験とか考えないといけないんじゃないかな?って」


「おせーよ!半年以上前から、連絡してたろが。講習だけでもとれって」


「いや、でも夏休みはバイトが忙しくて無理だったんですよ。マジで。」


そういう会話の後に実力を見てみると、もはやボロボロ。


ある程度は正直に伝えます。


現状、そして将来の見通し。


どのくらい頑張れば、どの程度まで戻せるのかを。



そして、場合によっては話を聞いて泣く子もいます。



現実はシビアです。



お子さん達は思い違いをするんです。


「受験を意識する時点」


そこから頑張り始める自分が、「中3の時の自分」だと勝手に決めつけている。



でも、1年以上サボれば当然さびます。



そこからまずは、「取り戻す」ことが必要です。


だから、高校1年生の4月水準に戻すまでに「時間」を使います。


受験に向けてのスタートはそこからです。


本人の考えた計画との間に大きな違いが出ます。


ゴールも変わります。


「ここに行きたいなぁ」と言っていた大学には到底追いつかない計画になってしまうから。


現実を知って愕然とする子を何人か見てきました。


塾に来ていれば。。。早い段階から警告することもできます。


いや、そもそもそこまでの状態にしません。



でも一度辞めた子はそうもいきません。


季節講習に誘ったり。事ある事に声がけはします。


でも、もうその子の環境は変わってしまっているんです。


「バイトが忙しくて、塾の講習に行くヒマがない」になっているんです。



絶対に知っておいてほしい事はこういう事です。


塾に通っていない高校性の見通しというのは、だいたいの場合「甘い」方向にずれます。


本人が危機感を感じた時は、「すでに手遅れ」というケースがあるんです。



「受験が終わったから塾は辞めます」というお話は、当然理解できます。


あとは、そこのリスクも知っておいて欲しいのです。


学力は後退するんです。いままで塾に支えられて勉強してきた子は、高校という新天地で、さらにレベルの高い授業に「独力でついていく」、絶対に後退はしないという強い信念が必要なんです。


その事を本当に、よくよく知っておいてもらいたい。


そう思います。


「自分に対する怒りと悔しさ」で涙する子を見たくはないですから。



最後まで読んで頂いてありがとうございます。