つばめ学院の関口です。
今日は塾とお金について思うところを書いていこうと思います。
よく、こんな話しを聞いたことはないですか?
「あそこの塾は、いろんな事を熱心に指導してくれて。しかも無料でいろいろと・・・」
そんないわゆる「面倒見の良い塾」というものです。
これらが全て「悪い」というわけではありません。
ただ、ちょっと違和感を感じることも事実です。
特に個人塾の場合に、こう見られていないでしょうか。
「安いと良心的な塾」
「ただでいろいろしてくれるのは、いい塾」
この考え方には、「塾の人間」として真っ向から異を唱えたいと思います。
なぜなら、私自身が自分の感覚でお話できるからです。
「安い」「無料」というのは、実は塾の先生にとっては「楽なこと」なんです。
意外ですか?
お金もらう方が、じつは「キツい」んです。
理由は単純です。
「相手に嫌がられる」からです。
もちろん、不当に暴利をとろうとする塾は論外として。。。
逆に「安すぎる」「なんでも無料」にする塾というのも警戒した方が良いと思います。
場合によっては
「お子さんの事を本気で考えていない」可能性があるからです。
私の昔話をします。
以前にもブログに書いたことがあることですが。
私が塾業界に入って、はじめて「教室長」という管理の立場についた時の話しです。
まず、私が真っ先に廃止したのは、「学生講師の独断による無料補講」です。
実はその時、教室では学生講師が自分達が教えている生徒を試験前に呼び出して「無料」で補講をしていました。
塾の制度としてあるなら良いのですが、その範囲を超えて行うことがありました。
まずこれを廃止しました。
「なんで、生徒のために教えちゃいけないんですか!」
「ホントに生徒のため?君の満足のためじゃないの?」
「そんなことないです。生徒は喜んで来てくれていますよ!よく分かったって満足して帰ります。」
「うん。じゃあ、お金もらおう。俺が保護者に説明するから、有料の補講にしよう」
「待ってくださいよ!!お金なんてとったら、誰も来なくなります」
「お金払ってまで来たいと思わないことをやってんの?そんないい加減なことしてんじゃねーよ。試験前の大事な時に。。。生徒の大事な時間を奪って、君が満足してるだけだろ。分かったって言われたいだけじゃねーか。全然、生徒のためじゃないよ」
無料の恐ろしいところです。
提供する側からすると。。。無料って、「感謝」しかされないんです。
だって、責任ないから。
マクドナルドのハッピーセット買って、無料のおもちゃがついてきますよね。
あれの品質が悪いって文句言う人いないですよ。
だってみんな思ってるから、「うん、まあ”おまけ”だし」
でも、塾の試験対策は「ハッピーセット」じゃだめなんです。
なぜなら、その子の「大事な時間」という資源を頂いてしまっているからです。
お金の交換がないと、時間を費やしていることに気づかない可能性があります。
結果として、「無料の講義」を聞いて、「あーよかった」で終わる。
これは最悪です。
準備する側からしても。。。
ずっと「無料」を続けていくと、無理が出てきます。
いろんな歪みが発生します。消耗します。
どんなに情熱があっても、「意図せず品質が下がる」という事が起きかねないんです。
塾のマネジメントは、そういう「おかしな善意」に巻き込まれて、最終的に損する「生徒」を出さない事が大切なんだと思っています。
お子さんの塾では、「ちゃんと請求」されていますか?
最後まで読んで頂いてありがとうございます。
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