ほんとうに「やさしい」のは誰?

つばめ学院の関口です。

 

本日は塾人向けのセミナーを受け、いろいろな情報にふれる事ができました。

かなり多方面の刺激を受けたので、お伝えしたい事がたくさんあるのですが、一つづつお伝えしていければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

今日のセミナーに限らず、塾に関わる多くの方が口をそろえて指摘される事があります。

 

「中高生は非常に忙しい」

 

という事です。

 

まずこの点には、多くの方が同意して頂けるのではないでしょうか。

 

 

その前提で一点、お伝えしたいのです。

 

「忙しいから塾を減らす(塾に行かない)は間違い」です。

 

正直に言うと、ほとんど真逆です。

 

「忙しいから、無理やりでも塾に来て下さい」

 

というのが本音です。

 

 

ちょっと、ここだけを聞くと「無茶な・・・」という感じですよね。

 

 

はい。ちゃんと書きます。

 

 

大前提は、「部活で忙しい子」であっても、「毎日ヒマを持て余している子」であっても、「やらなければいけない勉強量」に差はない。という事です。

 

そうですよね。

 

誰だって、「聞いただけ」では分かりません。

 

ちゃんと演習が必要です。

 

学校のテキストのみであれば、試験前までに最低2周。

 

「あ、自分にしっくりくるぞ」

 

という感覚まで、身体に染み付いている状態をつくることが必要です。

 

 

問題はこの先です。

 

「忙しい子」が本当に「自分だけ」でそれをやりきる事が可能なのか?

 

そこをしっかりと見定めて頂きたいんです。私も全ての子が「無理だ」と言うつもりはありません。

 

ただし、毎日、部活の練習でぐったり。。。という子が「家で自主的に勉強する」という事は相当にハードルが高い事です。

 

中学1年や2年であればなおのことです。

 

ご家庭が「まだ大丈夫」と思っている以上に、お子さんは「大丈夫」だと思っています。

 

間違いなく ^^;

 

 

 

大切な事なので、繰り返します。

 

どんなにその子が忙しくても。。。。やるべき事は絶対に減りません。

 

絶対量は増えも減りもしないからです。

 

極めてシンプルな事実です。

 

 

塾生でも「部活が忙しくて。いや、本当に大変だったんです!」と言って宿題が未達になる事があります。

 

もちろん、塾では通用しません。なぜなら「やってないから」です。

 

「じゃあ、お前は受験の当日に同じ事を言うんだな。中1や中2は部活が忙しくて勉強してません。でも、この高校に行きたいんで、点数は足りないけど合格にして下さい。いや、本当に大変だったんです!って。」

 

そこまで言うと、このシンプルな事実に気付いてくれます。

 

当然、その日は塾に残って、宿題はその場でやりきって頂きます。

 

 

これを「厳しい」「かわいそう」と思うかどうかは、ご判断だと思います。

 

私は塾の人間として、それを「優しさ」だと思っています。

 

 

「やるべき事」はやらなければ減りません。絶対に。

 

でも、人は弱いんです。特に発育途上の中高生は特に。

 

だから、誰かが「強制」してあげて、乗り切る。という方法も「あり」だと思います。

 

むしろ、できないと分かっている「先送り」を見過ごすことの方がはるかに「かわいそう」です。

 

ただでさえ、「意思が弱い」と思っている子が・・・さらに疲れていて・・・受験生というわけでもなく・・・

 

そこで、「自分でやれ」というのか、「やらないと怒られる」ところに身を置くのか。

 

この差は本当に大きいです。

 

最初は「イヤ」でも良いんです。逃げなければ。

大人が逃さなければ。

 

私はよく「現状の部活は異常に忙しい」と批判します。

こればかりは、生徒個人の問題ではないので、いくらお子さんが頑張ってもどうにかなる問題ではありません。

(勉強のために、部活休みます。と言える子はごく少数です)

 

だからこそ、忙しい部活を終えてから来る子には、しっかり「強制」します。

 

だって、それが生徒にとっては一番ラクですから。

 

厳しい時は、人に頼ってくれれば良いです。

 

異常な状態なら、大人の助けを借りてでも乗り切ればいいじゃないか、と思っています。

 

「やさしさ」の基準をどこに置くか。

 

それが決定的に大事です。

 

 

最後まで読んで頂いてありがとうございます。