私立中1年生は必見

つばめ学院の関口です。

 

つばめ学院の特徴かもしれませんが、実は当塾は塾生の2割が私立の中高一貫校の生徒です。

 

特に意識しているわけではないですが、確かに以前の塾で都内の教室長をしてた時も他教室よりも圧倒的に私立生の割合の大きい教室になっていました。

 

理由の分析はわきにおいて、、、

 

今日は「私立の中高一貫校の生徒を多く見てきた塾長」が書く、「私立の子はココに気をつける」という話しを書いていきますね。

 

特にこの春、厳しい中学入試をかいくぐって見事合格を果たし、入学された新中1の私立生を持つご家庭には是非読んでおいて頂きたい内容です。

 

では、さっそく本題です。

 

 

私立の上位校に合格・入学されたお子さんが、中学の「数学」で思い切り陥りやすい穴があるのでそこをお伝えします。

多かれ少なかれ、公立校の生徒にも共通して言える部分もあります。

 

【ミスが減らない】

 

中学に入り1〜2ヶ月した頃に、「どうも計算ミス」が多い。という症状がでる事があります。

 

本人に聞いても、

 

「あ、それはうっかりミス。次はもっと慎重にやるから大丈夫」

 

と言います。 

 

ここで起きている事を解説します。

 

大手の中学入試専門の塾では、よくあるようですが、、、「途中式を書かせない」という事があるようです。

 

中学入試においては、いかに「早く正確に」計算できるかが勝負です。

 

効果的な「メモ書き」と「暗記(平方数や素数)」を駆使して、中学入試で必要とされる計算問題を攻略します。

 

これ自体は決して悪いことではありません。

 

目的が「上位校の中学入試に合格する」ということだからです。

 

ただし、このやり方が通用するのは「算数」の分野です。「数学」はそうはいきません。

 

論理的な式展開をすることにより、一回の演算量を減らし、確実に解答にたどり着く「道順」をつくることが目的になります。

 

この点を理解しないまま、「答えを合わせ」にいくと、方程式の少数・分数あたりで人間が「頭の中だけ」で処理できる限界に達します。

 

計算を端折りすぎるので、暗算する量が多すぎて、ほとんど正解する方が「奇跡」のように感じるくらい、計算問題の難易度が上がります。

 

もちろん、簡単な方程式の段階から、式展開の途中式を身に付けていれば問題ないです。でも、身に付けていなくても「正解」するんです。簡単な問題ならば。

 

そして、いよいよ問題が難しくなった時には、すでに遅し。です。

 

「途中式になにを書けばいいか」が分かっていないのです。

 

 

【方程式の文章題が解けない】

 

メモ書きや暗算中心の子が方程式の計算後半で大いに苦戦します。

 

そして、その子が「一息つける」ようになるのが、文章題(応用)に入った時です。

 

非常に簡単な問題から入ります。

 

「ある数に3を加えた数と、もとの数の2倍が等しくなりました。ある数を求めなさい」

 

なんて問題が出てきます。

 

方程式にうんざりした子は、喜々として「算数」の知識で取り組みます。

 

特に「算数」を得意としていた子は、方程式を避ける傾向にあります。

 

方程式ではなく、「算数」で解きます。

 

「どうやって解いたの?」と聞いて見て下さい。

 

「どうやって?うーん、普通に」

 

と答えると思います。方程式を立てることなく「普通」に解いた。と言うのです。

 

「普通ってなんだ??」と思うのは、大人ばかりです。

 

このやり方の限界もお分かりですよね。

 

方程式の応用問題の中で、後半に破綻します。

 

なぜなら、その子は「方程式の立式」を練習してこなかったからです。

 

簡単な問題で立式を練習していない子が、難しい問題の立式ができるはずもありません。

 

そして、、、

 

立式ができない

 

立式しても確実には解けない

 

という状態がいとも簡単にできてしまいます。

 

これは、「算数が得意」と言っていたお子さんにこそ起きやすい事象であることに注意が必要です。

 

 

【解決策はあるのか】

 

このような事態にならないために必要なことはなんでしょう。

 

解決策の1つは、「ノートを覗き込んででも指導する」というおせっかいな介入です。

 

経験の浅い子であればあるほど、一度得た技術にこだわってしまいがちです。

 

だからこそ、中学受験で見事な結果を出した子ほど注意と考え方の変換が必要なんです。

 

私がご家庭にお伝えするリスクの最初は、まずこの点です。

 

このお話が一人でも多くの子にとって「転ばぬ先の杖」になって頂ければ幸いです。

 

そこを切り開くのは、まちがいなくお子さんの「素直力」だと思っています。

 

 

最後まで読んで頂いてありがとうございます。