つばめ学院の関口です。
今日は「なぜ勉強するのか」というテーマの大人編を書きます。
生徒編が気になる方は、こちらの動画をご覧ください。
先日、小学生クラスで「ハイゼンベルクの不確定性原理」の説明をしました。
ちゃんと説明すれば、小学生も理解できますよ。詳細な記述が重要なのではなく、あくまでその中身が大切ですから。
「中身の説明」と「なぜそうなるのか」を説明します。
小中学生に不確定性原理の話しをすると、非常に面白い反応が返ってくるんですね。
「そんなはずはない」と(笑)
「ハイゼンベルクの不確定性原理」はざっくり言うならば、「観測すること自体が観測対象に影響を与えてしまうので、観測対象そのものを絶対的に確定させられない」というお話。
(あ、子供用にはちゃんともう少し砕きますよ)
そうすると、その子達の中の「常識」が崩れるんですね。
「科学は進歩していけば、必ず確定的な結論を得る」という常識です。
んなことないんです。
分からんもんは、分からん。
で、「絶対に分かりません」と言い切っちゃうのが不確定性原理なわけです(笑)
そうすると、「なんでそんな事のために、僕らはこんなに頑張って勉強しないといけないんだ」となるんです。。。
はい。やっと、大人編にお話を進めたいと思います^^
「なぜ勉強するのか」
私なりの1つの目的は、
「人間の知る世の中というものが、いかに不完全で矛盾に満ちているのかを知ること」にあると思っています。
そして、
「矛盾だらけで不完全な世の中」を生きていく力強さを身につけるのだと考えています。
私が好きな言葉の1つに、こんな言葉があります。
「不完全な人間ほど、相手に完全を求める」
いかがでしょうか?「うわー!分かる!!」って感じませんか?
相手や世の中に「完全」を求めるのは、求めている自分自身が不完全で弱いからなんですよね。
子供達と日々接していると良く分かります。
彼ら、彼女らは先生に対する「完全さ」の基準が非常に高いんです。弱いからですね。
そういう子達に、しっかり「勉強」してもらって強くなって欲しいんです。タフになるという言い方でしょうか。
上司がバカだ
政治が腐ってる
彼氏・彼女は分かってくれない
そういう事を涼しい顔で言う大人なって欲しくないんです。そこに幸せはないですから。
なぜ、そういう大人になってしまうのか?
弱いからです。すぐに結論を欲しがる。そして、「完全な結論を」。それが弱さです。
矛盾だらけで不完全
そういう世の中の真実を受け止めて、「ま、そういうもんだわな」。と言って、笑顔で毎日を過ごせることが強さだと思います。
そのために「勉強」は非常に有効です。
先人の知性に敬意を払い、その恩恵を受ける。そこに至るまでの知的葛藤に思いを馳せる。
そういう事で、「世の中に対する耐性」は必ず強まります。
こういう議論は、子供達にはしにくい面があります。
やはり、「人生の経験値」が少ない子供が「そうだよね」と納得するのは難しいです。
そういう意味で、今日のお話は「大人編」なんです。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。
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T.Shinkai (水曜日, 20 7月 2016 01:53)
ハイゼンベルクの不確定性原理なんて、懐かしいね!
そうそう、「ゲーデルの完全性定理」は知っている?
『記号論理の演繹体系それ自体では、演繹の結果が無矛盾であることを証明できない』という定理なんだけど、大学時代そのことを知ってびっくりしましたよ!。
そうそう、つい最近びっくりしたのが、ゼータ関数絡みです。
おすすめ解説サイトを紹介しておきます!
【リーマン予想の秀逸記事】
http://globe.asahi.com/feature/100201/04_1.html
→自然数の無限和と、素数の無限積が円周率と関係があるって、シビレない?
たまには飲みましょう!
T.Shinkai (水曜日, 20 7月 2016 02:01)
誤:「ゲーデルの完全性定理」
正:「ゲーデルの不完全性定理」
です。。。(汗)
関口良孝 (月曜日, 25 7月 2016 14:05)
コメントありがとうございます!
返信が遅れてしまいました。
ゲーテルの不完全性定理は初めて耳にしました。
勉強させて頂きます。
また、是非お会いしましょう!よろしくお願いします。