その自分を受け入れる

つばめ学院の関口です。

 

本日は定期試験前の名物企画となった、理社マラソンと時間無制限勉強会を実施中です。

(理社マラソンは明日も学年を変えて実施の予定)

 

せっかくなので、今日はこの時間無制限勉強会について書きますね。

 

 

こちら、文字通り「時間無制限」で行う勉強会なので、私が課した課題が完了しない限り終わりません。

 

もちろん、強制参加ではありません。希望者のみが参加します。

 

そして参加者には「誓約書に署名」をした上で参加してもらいます。

 

 

なぜこんな事をするのか?

 

「話題性のある試験対策」という側面はあります。

 

ただ、もちろんそれだけではないんです。目的は。

 

 

 

「何ともならないものは、ならない」

 

という現実を知ってもらうため。なんです。

 

 

世の中の真っ当な大人感覚からすれば、「やることが終わらなくて徹夜した」なんて当然の話なんです。

 

やるべき事は「なんとかする」というシンプルな事実。

 

そして、「なんとかする」ために僕らは全力を尽くすんです。

 

言い逃れできるように「頑張った事実」を作ることが目的じゃないんです。

 

 

そういう「普通の感覚」に慣れていない中学生と話をすると、面白いくらいに会話が咬み合わないです(笑)

 

 

「え?先生、それって終わらない場合はどうなるんですか?」

 

「いや。終わらせてから帰るの。終わらない場合ってのがない。」

 

「え?でも、朝までやるって事ですか?」

 

「やらねーよ(笑)終わらせるんだって言ってるだろが!」

 

「え?でも、12時過ぎても、1時すぎても終わらないかもしれないじゃないですか?」

 

「終わらないの?」

 

「いや、そういう事もあり得ると思って。。。」

 

「そんな事があったの?やろうと決めて、12時過ぎても1時過ぎても終わらないから、朝までかかって勉強仕上げたことがあるってこと?」

 

「いや、そこまではないですよ・・・」

 

「じゃあ良いじゃん♪ 俺はこれくらいはやって欲しい、やれる。って内容を課題にするんだよ。もちろん、普段の取り組み方が影響するから夜遅くまでかかるかもしれない。でも、やれるって言ってるんだからやるんだよ。どうやったら、やれるか考えるの。でね、それをちゃんとやりきれば、それで一歩前進するの。それでいいじゃん。」

 

 

全く同じ課題を出しても。。。

 

夕方には終わって早々に帰る子がいる一方で、夜遅くまで苦戦する子がいます。

 

その違いはなんでしょうか?

 

頭の出来でしょうか?要領の良さでしょうか?

 

もちろん、違います。

 

そこに至るまでの勉強姿勢なんです。

 

「やった事は必ずできるようにする」と考えて普段から取り組んでいる子はすぐに終わります。

 

なぜなら、一度やった事をまとめてやるだけなんで。。。ぶっちゃけ、「もう一度書く」という作業だけです。

(一部の意識の高い生徒には、時間の無駄だから来なくて良いと伝えることもあります。すぐに終わってしまう子にとってこそ、時間の無駄なんです。)

 

そう考えると、です。

 

いま、こうして目の前で夜遅くまで課題が終わらずに居残って勉強している子達。

 

この子達は非常に立派なんです。

 

「今までの生活で流されてしまった自分を取り戻そう」と必死にあがいているんです。

 

素晴らしいですよね。

 

毎日、毎日、少しずつ。。。しっかりと積み上げていれば、試験前に困ることなんてないんです。

 

でも、そんなのは「どっかの先生」が偉そうに言う、なんとも現実味のない理想です。

(いや、できている子はいますよ。若干名ですが。)

 

多くの子は、毎日の中で

 

部活が・・・

 

ケータイゲームで・・・

 

友達の恋愛話に・・・

 

 

親と喧嘩した・・・

 

いろんな理由で、「しっかり」が積み上がらないんです。

 

 

そして、一番大切な点はここです。

 

「理由はどうあれ、積み上がっていない現実は変わらない」

 

これが現実。真実。

 

これが、今の自分。

 

 

そこから目を背けるのか、受け止めるのか。

 

 

時間無制限勉強会。。。

 

夜遅くになっても終わらずに、私の前で黙々とペンを走らせる子達。

 

この子達は、課題をやらされているんじゃないですよ。きっと。

 

理想とは程遠い、イマイチな自分、不甲斐ない自分。そういう自分と向き合っているんです。

 

 

誰だって、いつだって、「自分」なんて理想とは違って、どこかイマイチなんです。

 

私だって偉そうには言えません。

 

でも、そこで「目を背けるのか」「受けとめるのか」その違いは天と地ほど違います。

 

 

できない事だってあります。

 

やらない弱さもきっとあるでしょう。

 

でも、そういう自分は「なりたい自分」とは違う。だから、どこかでしっかり清算する。

 

それが何よりも大切なんです。

 

やらなかった自分を誰も助けてはくれません。というか、助けられません。

 

 

私も助けることはできません。

 

ただ、最後の一人が終わるまで一緒にいるだけです。

 

なぜなら、他の誰でもない、その子自信が「やる」と決めて、私の前で誓ったんですから。

 

 

 

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

 

 

 

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コメント: 2
  • #1

    ごりんごりんご (日曜日, 29 5月 2016 10:01)

    深く生きておられますね。恥ずかしいです。
    別件ですが、先生の動画 0-(-3)を見させて頂きました。
    有難うございます。よく分かりました。

  • #2

    関口良孝 (日曜日, 29 5月 2016 18:52)

    いつもコメントありがとうございます。

    私もまったくもって不十分な未熟者です。
    ただ、日々前進したいと思いブログをつづっています。

    今後ともよろしくお願い致します。