財テクでお子さんの教育は語れない

つばめ学院の関口です。

 

実は先日、とある記事を読んで少し「イラッと」きています。

 

貯蓄1億円を目指す家計簿はここが違う!

 

記事の内容は書籍の紹介で、「1億円貯める人の思考法」というような内容です。

(そんな記事に反応すんなよ。。。というご意見はあろうかと思いますが。。。)

 

 

そこにあったのは、家計の支出の中で「教育を聖域」と考えて、塾の費用を削れない人はダメだ。

 

1億円貯める人の思考は「教育は学校で十分」である。

 

と断言されていました。

 

 

うーん。。。

 

「教育投資を聖域としない」というのは賛同できます。

 

特に塾への支出は是非とも厳しい目で見て頂きたいと、その視線を受ける側からもお願いしたいところです。

 

しかしですね。

 

「教育は学校で十分」というのは、我が子の教育に対する思考停止です。

 

なぜなら、「学校だけ」で想定される数々のリスクについては全くの言及がないからです。

 

「教育投資」の現場から言うならば、「そこまでして1億貯めて何すんの?」が率直な意見です。

 

 

 

さて、文句ばかり言っても仕方がないので、読んで頂いて「価値あり」と思って頂くためのお話を続けます。

 

まず、塾の立場として強くご提示できる点は、

 

「保護者である大人がしっかりしないと、学校任せではお子さんは不幸になりかねないです。」

 

という提言です。

 

 

どういう面で「大人がしっかりしないと」と考えるのか?

 

以下の2点です。

 

1.部活と学業の両立

 

2.学習指導の効果測定

 

 

1.については、今までも述べてきたことなので、くどくどは書きません。

 

部活の顧問の先生は、部活の結果を出すために「練習に来い」と言います。

 

でもお子さんは、「学校の先生の言うとおりにしていて、悪いことが怒るはずがない」と勘違いします。

 

このギャップについては、「不都合な真実」に詳しく書きました。

 

 

2.について書きますね。

 

学習指導の効果測定。だと分かりにくいですよね。

 

もし中学生のお子さんがいらしたら、その子の学校ワークを見てみて下さい。

 

解けなかった問題に「赤字」できれいに解答を書き込んでいませんか。

 

もしそうであれば聞いてみて下さい。

 

「なんで赤字で答えを書き込むの?」

 

すると

 

「学校の先生が、そうしなさい。ってい言うから」

 

という回答が返ってくると思います。

 

教育現場の塾人としてお答えします。

 

「赤字で答えを書き込む行為に学習効果はゼロです。むしろ、やったという気になる。という弊害だけが残ります。」

 

したがって、つばめ学院では、学校の提出課題以外で「赤字の解答書き込み」は全面的に禁止しています。

 

だって、「何の役にもたたない事」に時間を使って、あげくに「頑張った」と勘違いさせる仕組みなんですから。

 

 

そこで、疑問がわきますよね。

 

「じゃあ、なんで学校の先生はそんな意味のない課題を出すんだ」と。

 

想像ですが、、、これには理由があると思います。

 

 

もし、中学校の先生が「○と☓だけつければ良い」という課題にしたとします。

 

すると、ずるをしたい子は、、、

 

「全部分かりませんでした」

 

と言って、空欄だらけのワークに☓だけつけて提出です。

 

そうなっては、学校の先生もたまりません。だから、「分からないものは、ちゃんと答えを写す」という面倒くさい作業を課して、課題の形骸化を防いでいるのではないかと推察します。

 

で、元に戻します。

 

結局、答えの書き写しに「教育的効果」はないんです。

 

だから、塾はそういう「無駄な習慣」をやめさせる事にもパワーを使います。

 

その子の「常識」を打ち壊して、正しい勉強法を教えるのです。

 

塾に通わない場合には、その役割はご家庭の大人がきっちり果たすことが必要です。

 

なぜなら、放っておくとお子さんは、「全く意味のない作業」を勉強と勘違いしたまま時間が経過する可能性があるからです。

 

 

いかがでしょうか。

 

この内容をふまえたうえで、「勉強は学校で十分」と考えるか否かはご判断にお任せします。

 

 

今日の私の義憤は、いい加減な「財テク記事」に向いています。

 

「1億貯める」の名の下に、ご家庭の方にいい加減な情報を吹き込むな!という思いです。

 

確たる事実に基いて「学校だけで十分」と書くなら良いです。

(実際には「割り切る」と書いています。子供の将来を「割り切るな!」と思います。)

 

明らかに教育現場の現状や、中高生を取り巻く現状を知らずに言い切っている記事には真っ向から否定をしておきたいと思います。

 

 

最後まで読んで頂いて、ありがとうございます。