つばめ学院の関口です。
今日は暗記の仕方を書いていきます。
「暗記する」というと、みなさんはどんな行動をイメージしますか?
「一生懸命にノートに書いている」
「ブツブツ唱えながら覚える」
そんな感じでしょうか。
勉強の仕方を指導するなかで、「間違ったやり方」が多いのがこの「暗記」です。
もう、申し訳ないほどに「意味のない行為」をしている子を見つけることがあるんです。
ご家庭で、お子さんがそんな事をしないように、是非観察してみて下さい。
少し厳しい表現かもしれませんが、「意味のない暗記方法」というものがあり、それを続けている限り成果は出ません。
そして、この先が重要なのですが、「意味のない暗記方法」を愚直にこなす「真面目な子」ほど、やり方に固執して成績が上がらないというスパイラスに陥る可能性があります。
暗記の方法でなにを間違え易いか・・・
「隠さない」
この1点に尽きます。
一見すると、真面目にノートに英単語を書いて練習する姿は、「頑張っている」ように見えます。
そして、本人も「頑張っている」ような錯覚に陥ります。
でも、隠さずに単語の練習をすることは、ほとんど意味がありません。
隠さずに書いた100回は、隠して書いた10回よりも価値が低いと思って下さい。
つまり、10倍も効率の悪い方法でやっているんです。
理由を説明しますね。
脳の長期記憶は、大雑把に言うと「どれだけ良く使われるか」という基準で、その情報へのアクセスの太さが決まります。
分かりやすく言うと「えっと、なんだっけ?」の数で決まるんです。
ものを暗記する時には、意図的にこの「なんだっけ?」を増やして、長期記憶に情報を流し込むことが必要です。
そのために「隠す」という事が必要なんです。
視界に英単語が入ったままで、何度ノートに書き写したところで、それは「見た情報」を書き写しているだけなので、「脳から情報を引き出している」ことになりません。
よって、脳はその情報を長期記憶に送る必要なし、と判断するわけです。
覚える単語を隠してノートに書く。
次は、書いた自分の字も隠して、もう一度。。。
そこまでしっかり徹底して「隠す」ことによって、「なんだっけ?」が飛躍的に増加します。
さて、その先が結構重要です。
もしお子さんが「隠す」ことなしに、大量に英単語を書いているとした時に、「隠すこと」を指摘すると反発が出る可能性があります。
塾で指導をしていても、かなりの確率で反発がでます。
多くの理由は
「私はたくさん書かなければダメなんです」
というもの。
でも、これって嘘なんですよね。
なぜ嘘をつく必要があるのか?
ちょっと厳しい言い方になりますが、そこに「逃げ」の意識があるんです。
「なんだっけ?」は精神的なストレスを伴います。
ですから、場合によっては100回の書き写しよりも、10回の「なんだっけ?」の方がキツい場合があります。
でも、10回の「なんだっけ?」の方が、時間は圧倒的に短くすみます。
つまり、「隠さずに書き写す」という行為は、時間がかかるけど精神的なストレスがかからない「作業」なんです。
その質的な変化を避けようとして、「どうしても回数が必要」という子は少なくありません。
基本に立ち戻りましょう。
負荷のないところに成長はないんです。
効果的な成長とは、効果的に負荷を与えることにほかなりません。
勉強にとって、ある程度の「量」が必要な場面は確実にあります。
しかし、見ながらのノート書き写し作業は、「暗記」にとって何の意味もない行為です。
むしろ「あれだけやったのに」という意識をつけてしまう弊害を伴います。
学問の「近道」はありません。
でも、「無駄」を省くことはできます。
「無駄」を省くだけで効率が10倍になることは十分にあり得ます。
だだし、そこに若干のストレスが発生することは事実です。
効率10倍は、「ラクする手段」にはならない事を理解したうえで、効率よく勉強していきましょう!
最後まで読んで頂いてありがとうございます。
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