「やらない」は「できない」に変わります

つばめ学院の関口です。

 

 

昨日のブログで「暗記」について書きました。

 

その流れもあって、今日は数学の「途中式」について書いてみようと思います。

 

「暗記」に次いで「誤解の多い項目」なんですね。

 

 

数学の途中式については、ご家庭の方とお話をしても「なかなか書かないんですよね」というご意見を伺うことが多いところです。

 

つばめ学院では、というか私の指導では。。。

 

途中式を書かない子をバカにします。

 

いや、「バカ」だと言うわけではないです。ただ、「未熟者扱い」はします。

 

「あー、また書いてねーじゃん。ま、そっか。お前、途中式まだ書けないからな。もう一回書き方教えるから、ちゃんと覚えて書くんだよ」

 

ちょっと、おこちゃま扱いです(笑)

 

 

数学の途中式は奥が深いですよ。本当に。

 

 

書く際のメリットは明確です。

 

「頭を使う範囲を極小化できる」からです。

 

つまり、途中式においては、「1つだけ計算を進める」ということが必要です。

 

そして、書く習慣のない子は「何が、1つだけに相当するのか」が全く分かっていない。

 

つまり、「書けない」んです。

 

本人は「その気になれば書ける」と思っていても、実際には、全くできません。

 

計算過程における「1プロセス」を意識したこともないんですから。

 

 

ここで、興味深いデータをお伝えします。

 

「途中式を書く子」と「書かない子」

(学力差はないものとして下さい)

 

この二人の「計算速度」はどうか?

 

気になりすよね?

 

「途中式をたくさん書くと、手間がかかる」というのが、一般常識かもしれません。

 

でも、結論としては速度に差はありません。

 

実際に現場で計測した結果なので、自信をもってお伝えできます。

 

理由は簡単です。

 

途中式を書く子は、一度に処理する演算が極小化されているので、ほとんど「書く時間」だけで解答にたどりつきます。

 

他方、途中式を書かない子は、頭の中で処理する情報量が多すぎるので、「立ち止まって考える時間」が非常に長いんです。

 

結果として、両者はほぼ同じくらいの時間で計算を終えます。

 

では、正答率はどうでしょう?

 

これは、言うまでもないですよね。

 

 

そして「途中式を書かない子」はこう言うのです。

 

「うっかりミスが出ちゃった。。。次からは、もっと慎重に計算するよ」

 

残念ですが、この子が100%の計算力を身につけることは、この先ずっとありません。

 

なぜなら、構造的に「間違えて当然」のプロセスを経ていることに気づかず、また「もっと慎重に」という全く検証できない改善策を言っているからです。

 

 

ぜひ、今日のブログで知って頂きたいことがあります。

 

「途中式を書いても、計算は遅くなりません」

 

「途中式を書くには経験が必要です」

 

「途中式を書けない子は、複雑な計算になると、書く子よりもスピードですら負けます」

 

 

本当に。

 

これが真実なんです。

 

「途中式は書いた方がいい」

 

ではないんです。

 

「途中式を書かないということは、まわりに置いていかれるのを待っているだけ」なんです。

 

なぜなら、技術も向上しないうえに、スピードと正確さで負けるからです。

 

 

最後まで読んで頂いてありがとうございます。