つばめ学院の関口です。
今日は夏期講習の休講日でした。
すきあらば午前中にテニスレッスンの振替を。。。と思っていたのですが、動画の作成に追われてしまいました。
なんとか運動を日常の一部に取り込めるよう、きっちり仕事をまわしていきたいですね。
今日の話題は「教科書」についてです。
いろいろと「目新しい事」も当ブログでは書いてきました。
たまには、どストレートな内容も許されるのではないかということで、本日の話です。
「教科書をきっちり読もう」
という話です。
あ、いま「普通だな」とか思った方は、もう少しだけお付き合い下さいm(_ _)m
本当に「全然、読めていない」というのが中学生くらいの実情です。
これは、本当に。
特に定期試験で「考えを述べろ」や「説明せよ」という記述問題が解けない子は、ほとんどの場合は教科書が読めていません。
では、具体的に話を進めましょう。
たまたま手元にあった地理の教科書の一部を書きます。
(東京書籍「新しい地理」P.46)
アジアに関する記述です。
アジアの東部では、半年ごとに風の向きが変わる季節風(モンスーン)の影響により、四季がはっきりしています。インドシナ半島やインド半島もこの風による影響を受けており、インド洋からのしめった風がふきこむ雨季と、大陸からの乾燥した風がふきこむ乾季がみられます。海からの風の影響を受けない内陸は乾燥帯に、北部のシベリアは寒帯や冷帯(亜寒帯)に属しています。また、赤道付近は熱帯で、一年中高温で雨が多く降ります。
さて、いかがでしょうか。
この文章を読むのは、中学1年生です。
たった、これだけの文章から頭にイメージや文字の奥を読み取れるでしょうか?
それが、「教科書を読む」ということです。
一文、一文、つっこみながら読むのが良いです。
「この文が言っていることは何だ?」という感じです。
例えば、この文章を読んで「インドシナ半島」の場所が分からないは論外です。
だって、「インドシナ半島」の話をしてるのに、それがどこか分からないって、もう読んでいるうちに入らないですよね。
インドの東で、中国の南。ベトナムなんかがある場所です。
実は、教科書のこのページにはインドシナ半島の場所は明記されていません。知らない場合は、自分で調べる必要があります。
とはいえ、別に手間はかかりません。google mapで検索一発。はい、おしまい。です。
もう少し続けますね。
「季節風の風向きが変わる周期は?」
なんて聞くと、ほとんどの子は「半年ごと」って、素直に答えられます。
でも、「インドにおける乾季の季節風は北風と南風、どちらだと考えられるか?」
と聞いて即答できる子は少ないんです。
教科書を見ながら聞いてもです。
(実際、生徒面談ではそういうフリをして、教科書の読み方を教えます)
書いてありますよね?文章に。
雨季は「インド洋から」
乾季は「大陸から」
って。
インドのは言うまでもないですが、インド洋の北で、大陸の南にあります。
乾季には北から風が吹く。と、読むのが正しいです。
私は地理の専門家ではないですが、少なくとも東京書籍の教科書には「そう書いてある」というだけです。
「そう書いてある」をちゃんと受け止める力を付けることが、非常に大切。というより、大人になってからは死活問題です。
この文章を読んで、なお
赤道直下に砂漠がある
とか言う子もいるわけです。
いや、書いてあるでしょ。
「また、赤道付近は熱帯で、一年中高温で雨が多く降ります。」って。雨が多く降るんですよ。
繰り返しますけど、これは私の知識ではなくて、教科書の一節にそう書いてあるから、「そう読める」というだけです。
漫然と教科書を読んでも何も起きません。
でも、つっこみを入れながら読むと、びっくりするくらいの反応が得られるのが教科書です。
この夏休み。
是非一度、お子さんと教科書を読んでみてはいかがでしょうか。
「書いてあることを読む」
そんな事ができていない子はびっくりするくらい多いんです。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。
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ごりんごりんご (木曜日, 28 7月 2016 08:15)
教科書で学んでいるのに、教科書を読んでいない実態があります。
先生たちの中には、自作のプリントで授業を進め、1年間、教科書を開かないという教科もあります。どのように解したらいいのでしょうか?
関口良孝 (土曜日, 30 7月 2016 18:48)
学校の進度を先取りする形で、ご家庭で教科書読みを進める形が良いと思います。
学校でのプリント学習の内容も理解が深まりますので、ぜひお試し下さい。