つばめ学院の関口です。
夏期講習が始まると中3の受験生の話しばかりが中心になりがちですね。
今日は他の学年について書いてみます。
この「夏休み」に特に注意が必要なものの1つに「中1の数学」があります。
どうでしょうか。
意外ではないでしょうか?
多くの私立・公立中学では、まだ方程式にも入っていない学校が多いので、それほど「目新しい」内容は講習期間の復習には含まれてきません。
では、何がポイントなのか。
大きくは「算数」から「数学」への移行
とお考え下さい。
より、具体的には、「途中式の書き方」です。
これは、私立中に入学した生徒も、公立中に入学した生徒も同様に弱い部分です。
「途中式が書けない」
というより、書き方のルールや、計算の手順というものを教わっていないように思えます。
学校では概念は計算方法は教えるけど、「手順」は教えない。
「手順」まで画一的に守らせることの是非があるのかもしれません。
つばめ学院では、このあたり、徹底して「手順」を守ってもらいます。
当然、ノートの式展開を全てみていくので、かなりの労力を要します。
それでも、「今やらないと、ずっと苦しむ」ことが分かっている事なんです。
「計算の途中式」というものに、みなさんはどんな印象を持ちでしょうか。
「正確な式展開」を身につけた生徒同士の場合、別々に問いても、計算の行数も内容も「全く同じ」になります。
つまり、計算の仕方は「ひとそれぞれ」ではないんです。
「正しい型」
があります。まずは、それを身につけることが最優先です。
そこから、慣れてくれば、少しずつ省略して「自分の型」を持っても良い。
いきなり「自分の型」は非常に危険です。
なぜなら
計算を間違った後の対応がとれない
からです。
つまり、計算問題で間違った時に、
「計算ミスです」
とさくっと分析を終えて。
「次は気をつけます」
という対策で終わり。これを思考停止状態と呼びます。
だって、
「気をつけます」という言葉は、「何もしません」と同義であることを大人なら知っていますから。
でも、生徒に悪気はないんです。
だって、誰も手順を教えてくれていないのだから。。。分からないんです。
慎重に計算する時に、「何を書けば良いのか、が分からない」んです。
ひどい子になると、慎重に途中式の行数を増やしたがゆえに、数学的な正確性を失い、余計な間違いを誘発したなんてケースは少なくないのです。
正確な型を身につけた子は違います。
つねに、毎違えた場合には、「あるべき型」に戻ります。
そして、省略したプロセスに原因があると分かれば、「まだ自分は練習が足りない」と言って、省略したプロセスをもとに戻します。
そして、自信ができたら、また「簡潔に答えにたどり着く方法」を考えます。
ただラクをしようとしている子とは、まさに「次元が違う」んです。
中学入試を経験した「計算力に自信のある子」ならどうか?
場合によっては、こちらの方が根が深い可能性があります。
大手の中学受験塾の場合、計算速度を上げるために「途中式」ではなく「メモ書き」を推奨してるケースがあります。
これを批判する事はないですが、これを放置すれば「算数から数学への移行」でつまづく危険があります。
なにより、中1のお子さんにとって「メモ書き計算」は、1つの成功体験なんです。
この技術で合格をものにした。そういう意識あります。
その意味で、「小6でしっかり受験勉強をした子」の方が、「数学への移行」でより大きなエネルギーを使う場合がある。ということを知っておいて頂きたいと思います。
「計算問題を運任せにしたくないだろ?どんな状態でも、つねに100%できるようにしようぜ。その方法はあるんだから」
これが、私の声がけです。
本当に100%の方法はあるんです。
ただ、それがあまりに地味で、つまらない事なんです。
それを知ったうえでやる事とそうでないことには、天地の差があります。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。
(最近、更新が不定期で申しわけありません。定期更新復活に向け、鋭意最善を尽くしますので、是非今後ともお付き合い下さい)
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