つばめ学院の関口です。
今日は学校の成績と学力について書きます。
この2つをしっかり切り離して考えられている方は少ないというのが現場の実感です。
そして、
だからこそ、この境界をしたたかに考える事ができるといろいろと良い結果を得られる気がしているんです。
おそらく、ほとんどの方が「学校の成績を上げることは良いこと。そのために塾に通わせる。」と考えておられると思います。
そのお考えには大きく異論はありません。
ほとんどのケースではそれが正しいと思います。
でも、そうでないケースもある事を知っておかないととんでもない損をする事になりかねないというお話を書こうと思います。
「学校の成績を上げなくてもいい子」
というのは、どういう子でしょうか?
・中高一貫校に通う子
・高校生
の多くがここに相当します。
誤解がないように、ちゃんと説明します。
中高一貫校や高校に通う子の中で、特に「大学を一般受験する子」に関しては、学校の成績にしばられ過ぎないほうが良いです。
例外は、はじめから「指定校推薦で大学進学する」と決めている子です。
もう少し具体的に書きますね。
公立高校に通う生徒がいるとします。
第一志望は国立大学を志望している。
そういう真面目な子に限って、学校の定期試験前にそわそわするんです。
「先生、試験が近いんで学校の課題を優先しても良いですか?」と。
「別に良いけど、何か良いことあるの?」
が私の回答です。
自分の学校の指定校推薦枠を確認してみて下さい。
自分が志望する国立大学がそこにないなら。。。
なんのために「学校の成績」を上げるんですか??
だったら、少しでも先に進んで、受験前の実践的な勉強時間を増やすことの方が意味があると思いませんか?
塾生にも言います。
(全員にではないですが)
「先生、いまの単元は学校の試験範囲を越えているんで、今週は学校の試験対策をやらせて下さい」
「ん?良いけどなんで?」
「いや、そうしないと成績が・・・」
「そんなに成績悪かったっけ?」
「悪いってことはないですけど・・・」
「俺はお前が留年しない程度に点数とれたら良いと思ってるよ。だって、本気で○○大学に行くんだろ?」
「それは、もちろん。そうなんですけど」
「他のライバルと同じスタートで勝てる自信あるの?他のライバルより早くスタート切って、一歩でも先にいって、少しでも実践的な問題を解いて、、、そうしたいと思わないの?」
「それは・・・」
「もう一度聞くけど、お前の目標はなに?で、その目標に対してこの定期試験や学校の成績はどういうメリットをくれるの?それを真剣に考えた方が良いよ。それで、試験対策します。なら、それはありだよ。」
指定校推薦というのは、とったら他の学校を受けることはできません。
したがって、「指定校推薦も狙いつつ、だめなら一般で」という考えは、塾の人間からすれば、非常に効率の悪い考え方なんです。
でも、真面目な子ほど、「学校の勉強はちゃんとしないと」という考えで思考停止してしまっています。
学校の勉強は大切です。
でも、自分の人生はもっと大切です。
そういう当たり前の事を、当たり前に言う大人が少ない気がするんです。
思考停止になれば、そのまま思考しない大人になってしまいます。
「会社のために、ここまで尽くしたのに、いきなり切り捨てられた!!」
というように。
または、「なぜそうまでして会社を優先させる必要がるのか?」を自分の人生に照らして考えたことがない大人になってしまいます。
定期試験に対する意識は、もしかするとその子の人生を決めてしまう意識になるかもしれないですね。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。
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