本当は怖い「汚い字」

つばめ学院の関口です。

 

 

突然ですが、「字を丁寧に書く」という事についてどんな印象をお持ちでしょうか?

 

「もちろん、必要だ」

 

とおっしゃる方が大勢だと思います。

 

「内容が伝われば良い」という方もおられると思います。それもまた、「読める程度には丁寧に書くべき」という考えの裏返しではないでしょうか。

 

 

この「丁寧に書く」という事の必要性は多くの方が認めていながらも、なかなか現実的で具体的な「丁寧に書く理由」というものが見つかりにくいのも事実です。

 

本日は、現実的かつ具体的に「字を丁寧に書く理由」をお伝えしたいと思います。

 

 

数年前に実際に起きた出来事です。

 

 

普段から、ほとんど私には読めない字を書く男子生徒がいました。

 

彼もその自覚はあるので、指摘されるとその部分をしぶしぶ書き直してくれていました。

 

大切なポイントの1つは彼の意識です。

 

「大切な時には丁寧に書く」

 

そう思っていたのです。

 

事実、受験生として外部の模試を受け始めると、その答案は「まともな字」になっていました。

(ちなみに、定期試験は字が読めなくて減点されることもしばしばでした)

 

 

そして、ある出来事が起きます。(というより発見されます)

 

 

模試の過去問を解きながら、実践演習をしている時に発覚した事があるんです。

 

 

作文、英作文を解くのが遅い

 

 

とい事実です。そして、彼は言います。「時間が足りなくて解ききれなかった」と。

 

 

これはものすごく恐ろしいことです。

 

 

 

字が汚いと本番で時間が足りなくなるから?

 

違います。

 

「字が汚い」から「時間が足りない」という事に自分自身で気付けないからです。

 

 

 

この子の場合、普段の字は自分が書きやすいように書きます。

 

まわりの人は読めない字です。

 

そして、「本番ではきちんと書けば大丈夫」と思っています。

 

でも、書き慣れていない字を書く「本番」では文字数が多くなればなるほど、普段より時間がかかるようになります。(無意識に)

 

結果として、問題をすべて解ききれずに終わる事になるんです。

 

そして、本人の意識は「時間が足りなかった」です。

 

 

そう、本人の頭の中には「字を丁寧に書く」という必要性は出てこないのです。

 

その結果を放置してしまうと、「作文・英作文の問題をすてる」または「他の問題を考える時間を短くする」という対応に出ます。

 

本当の問題は「丁寧な字をテンポ良く書けない」という事なのに。

 

 

この子が取り組むべき処方箋は1つなんですね。

 

 

「普段のノートを丁寧に書く」

 

です。

 

普段の字を丁寧に書けば、相当数の練習ができます。自ずと書くスピードも上がります。

 

それでも、たったこれだけの練習をしないといつまでも、本番の試験を「よそ行きの字」で受けることになります。

 

時間が足りなくなるのは当然です。

 

 

 

お子さんは「よそ行きの字」で勝負をしようとしていませんか?

 

 

最後まで読んで頂いて、ありがとうございます。