Vol.619
つばめ学院の関口です。
学習塾で「主体的な学び」が身につく。というお話を書いていきますね。
TeachingとLearningという対比の中でお伝えできればと思います。
Teaching:受動的な「お勉強」
一方的に情報を受け取るだけの「お勉強」をさせる事をTeachingと書いていきます。
この場合、生徒は先生から言われる事を聞くだけの一方通行に終始します。
分かりにくいと思うので、具体的な例をあげますね。
例えば計算問題で間違いがあったとします。
(個人的に”計算ミス”という表現は使わないようにしています。)
Teachingの場合、定着度が弱いと判断して再度説明をします。
「あー、計算ミスしてるなぁ。そこはこうして・・・だったろ?」
と再度説明をして終わります。
生徒も言われると「なるほど」となって終わります。
Learning:主体的な「学び」
先の計算問題での間違いを「主体的に」解決するプロセスはどういうものになるのでしょうか?
間違いがあった時に生徒に尋ねます。
「何が間違ってたの?」
実は、入塾間もない生徒ほど、この問いに答えることができません。
つまり、自分で「間違えた」という認識があっても、「なぜ間違えたのか」までは分かっていないんです。
「え?あ、計算ミスです」
と言って、消しゴムで消して再計算しようとします。
「いや、消さなくて良いよ。もう一度見てみて。どこが違っている?」
「えっと。。。この3行目で間違いました。」
「うん。良いね♪3行目の何がどうなっていれば良かったの?」
「ここのところが・・・になっていれば良かったと思います。」
「オッケー!じゃあ、そこを書き換えて正しい答えになるか確認してみようぜ!」
このプロセスをたどると、自分の頭で考えて行動を振り返ることができます。
たかが計算問題、されど計算問題。
計算問題に「主体性」を組み込むことで、お子さんの行動が明らかに変わってくるんです。
「学び」の先にあるもの
塾生の中のある小学生を例にあげようと思います。
計算問題での振り返りがきっちりできていると、明らかに行動と発言が変わってきます。
問題が終わった後に「どうだった?」と聞けば良いだけになります。
「どうだった?」
「あ、2問違っていました。1つは分数の計算の時に通分しようと思ったら、ここの数字が・・・」
全て自分で課題分析まで終わっています。
「正しい答えになってる?」
「はい。途中からやり直して答えと同じになりました。」
ここまで出来るようになると、自分の間違いを「解析・修正・確認」までできています。
受動的な「お勉強」をいくら続けていても自律にはつながりません。
しかし、主体的な「学び」を続けていくと確実にお子さんは自律していきます。
上記の例に挙げた子ならば、本人に任せておけば自然に学習が進んでいくことは容易に想像できますよね。
自ら困難に立ち向かい、転び、立ち上がる。
塾の教室では、そんな力強い子になるためのトレーニングをしているのです。
是非ともそんなイメージでお子さんを見守って頂ければと思います。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。
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