Vol.655
つばめ学院の関口です。
先日、塾内で保護者会を開催しました。
そこで、以前の中3受験生のお話をさせて頂きました。
私自身もちょっと感極まって、涙声になってしまったのですが、、、
アンケートを拝見したところ、
「他の子のエピソードも聞きたい」
というありがたい感想を、いくつか頂きました。
ということで
本日は、保護者会で紹介した子とは別の受験生のお話を書きます。
彼女は吹奏楽部の3年生でした。
ご存じない方も多いかもしれませんが、吹奏楽部というのは一般的には運動部よりも引退が遅いと言われています。
彼女の学校も同じでした。
ほぼ全ての運動部は、夏休み前に引退します。
しかし、吹奏楽部は夏休みも練習があります。まだ引退しません。
そこで不安を感じた彼女は決断しました。
運動部よりも、さらに1ヶ月早く引退する。という決断です。
仲間に引き止められ、顧問の先生に呼び出され。
それでも彼女は決めました。
そして、小学生もまだ来ない夕方の教室に通い、毎日自習をする生活が始まります。
勉強が得意とは言えない状態からのスタートです。
すぐに結果が出るわけではありません。
迷いと焦りがでます。
「先生、私のしたことって正しかったのかな?」
ふと、彼女がこぼします。
どうしても伝えたい事がありました。
「あのさ。いまの決断が正しいかどうか。それをこれから決めていくんだよ。あの時の決断は正しかった。そう言えるために、これからの時間を充実させていくんだよ。」
夏休みが終えたころから、目に見える形で成果も出てきます。
十分に成績が上がった後。出願時期に、彼女はまた変わった決断をします。
「ここなら受かりそう」という高校ではなく、それよりも偏差値の低い高校への出願を希望します。
もちろん、気弱になったからではありません。
「どうしても○○高校に通いたいんです!」
確固たる決意を持って、話しをしてくれました。
彼女は結果として、自分が必死に引き上げた学力を持ったまま。それを限界まで使う受験ではなく、自分が行きたい高校に進学しました。
高校に進学した後の彼女の言葉が印象的です。
「あの時、決断して良かった。1年間だけど本気で受験勉強して本当に良かった。それが今の楽しい生活をつくってくれてます。」
受験で得た努力は裏切りません。
必ずその子の財産になります。
彼女がそれを教えてくれました。
最後まで読んで頂いて、ありがとうございます。