2018-04-10
Vol.735
つばめ学院の関口です。
お子さんは「無駄」が嫌いですか?
中高生くらいになると、「無駄」なことを極端に嫌う傾向がありますよね。
今日はそんなお話です。
無駄なことはしない
「そんなの意味ないじゃん」
「それやって良いことあるんですか?」
塾の中ではそんな声を塾生から聞くことがあります。
私の回答としては、
「”無駄なことはしない”なんて言う大人にならないよう、”無駄なこと”ができる人になることが目的」という事だと考えています。
姿勢を正しなさい
文字を丁寧に書きなさい
数学は問題文をノートに写しなさい
塾の中は「それをやったからって点数があがるの?」と生徒にとって理解のできない指示が溢れています。
その「理解できない指示」こそが塾の役割だとも思います。
なぜ理解できないのか?
生徒達はなぜ指示の意味を理解することができないのでしょうか?
もちろん、彼らが「未熟」だからです。
私も含めて「未熟者」には、自分の理解の範疇を越えたことがたくさんあります。
そういう「理解の範疇外」を若いうちに知っておくことは本当に意義のあることです。
未熟な考えの「想定内」だけで生きていくことは、想像することすら恐ろしい、薄っぺらな人生ではないでしょうか。
大学にいくのは正社員になるため
→正社員になれないなら大学に行く意味なし
正社員になるのは金をかせぐため
→バイトに時給で負けるような仕事をする意味はない
本を読むのは結果として自分の生活が豊かになるため
→精神的に大きくなっても、物質的に何も得られないなら読む価値なし
そんな考え方では、「幸せ」なんて定義も形もないものを手にする事は不可能です。
大人はどう対応するのか?
少し耳の痛いことを書けば、子供達が「無駄を嫌う」理由は、大人にもあると思っています。
なにより身近な大人が「無駄を嫌っている」ことが最大の理由なのではいでしょうか。
自身の選択にいおても「無駄なく」行動できる。
「無駄ななこと」を悪い子とだと考える。
これは自戒を込めてですが、そういう大人の感覚が単純な報酬を求める感覚につながっているように思います。
意味はないけど、趣味に没頭する
意味はないけど、読書する
意味はないけど、勉強してみる
意味はないけど、身体鍛える
意味はないけど、散歩に誘ってみる
そんな「意味のないこと」を続けるなかで、お子さんが「何か」を感じることができるだけで、感覚は大きく変わるのではないかと思っています。
私は今日も、生徒達の「意味あんの?」に抗っていきたいと思います。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。