「分からない」は幸せですか?

2018年4月19日

Vol.738

 

つばめ学院の関口です。

 

5月12日(土)は当塾の小学生を対象とした「塾内テスト」の実施日です。

今日はその小学生テストについて書こうと思います。

 

 

小学生テストはかわいそう?

実はこの小学生テストは塾の悲願でもあり、今年度から実施することができることになりました。

全国の「受験しない小学生」を対象としたテストに参加してもらい、しっかりと偏差値まで測定するものです。

 

この小学生テストの案内をした時に、受験を終えたばかりの高1生が興味深い感想を漏らしました。

 

「小学生のうちから偏差値を出されるなんて、かわいそうですね。」

 

私にとっては「悲願」であっても、一般的な解釈はこの高校生の発言に近いかもしれません。

生徒の一言で、私もハッとなりました。

 

そこでこの機会に「なぜ小学生テスト」なのかをしっかりと書いていきます。

 

 

事実を知るということ

「え?なんでかわいそうなの?」

これが、高校生の発言を受けて、私が発した言葉です。

 

高校生が返します。

「だってさぁ、小学生のうちから偏差値とか出て、40だったら悲しいじゃないですか」

 

確かにそうです。

小学生のうちから、「基準よりも低い」という事が分かってしまうのは少し厳しい感覚は分かります。

では、小学生がテストで「偏差値40」を突きつけられる事は本当に「かわいそう」な事なのでしょうか。

 

私は違うと思います。

早い段階で事実が分かれば、対応をとることが可能です。

「分からない」状態では対応が取れないのです。

この「対応がとれない」状態こそが、その子にとって不幸でかわいそうな事だと思うのです。

 

 

 

対応がとれるというアドバンテージ

「でもさ、小5で偏差値40が出てもさ。中学入学まで2年もあるぜ。それまでに挽回すれば良いだけじゃない?」

そう返答すると、先の高校生の表情が明るくなりました。

 

公立の小学校で「偏差値」のような無機質な数字での評価をしない事に理解はできます。

ただし、それが全てにおいて正解であるかどうかは別だと思っています。

 

塾のようにご家庭から直接お金を頂いて行う民間教育においては、「偏差値」のような私情を介さない指標で評価することも重要です。

なぜならそれによって「適切な対応」をとることができるからです。

 

標準より理解が遅れているなら、より丁寧な説明と易しい演習を行う。

標準より理解が進んでいるなら、よりテンポの良い展開と難度の高い演習に挑戦する。

 

この単純な原則を愚直に行うことで、驚くほど「勉強嫌い」をなくすことができます。

 

ただ、愚直に行おうとすればするほどに「正確な測定」が不可欠になります。

 

「現状」から目をそらすことからは何も生まれません。

 

我々は「生徒の現状」を真正面からとらえて、その子に最適な対応を確実に行うことで、「勉強好きの小学生」を増やしていこうと考えています。

 

最後まで読んで頂いて、ありがとうございます。