2018年5月3日
Vol.741
つばめ学院の関口です。
今日は先の連休中に起きた出来事をもとにお子さんの学力について、一緒に考えて頂きたいと思います。
とある駅員さんの対応
最初に断っておきますが、このブログでは特定の「駅員さん」を非難する意図はありません。そのうえで、例示として使わせて頂きます。
先日、家族で上野に行った時の出来事です。
上野のから息子の切符を買ったのは良いのですが、同行していた私の両親が急に「アメ横に寄りたい」と言いだしました。
結果、われわれ一行はアメ横を経由して御徒町まで歩きました。
御徒町の駅で、私は駅員さんに「上野で買った切符」の扱いを相談しました。
「あの、この上野で買った切符を払い戻して欲しいのですが」
若い女性の駅員さんが対応してくれました。
「こちらの切符は使わないということでよろしいですか?」
ちょっと、私も説明が不足していたと反省して事の一部始終をお伝えしました。
説明を聞いて、駅員さんが答えます。
「子どもは緑の窓口でかえられます」
思わずそのまま聞き直してしまいました。
「え?子どもがみどりの窓口で変えられる?」
「あ、いえ。みどりの窓口で御徒町から、に変えられます」
おそらく、大人をしてもこんな感じは日常なのではないでしょうか。
思い違いがあるといけないので、改めて駅員さんの言う内容を整理して確認しました。
「この子ども用切符をみどりの窓口に出せば、御徒町発の切符に取り替えてもらえる。ということですか?」
「はい。そうです。」
普段から意識をしないと「日本語を適切に使う」という事は難しいのかもしれない。そう感じさせてくれる出来事でした。
親子の会話からの気づき
連休中は息子が起きているうちに帰宅できる貴重な期間です。
息子と2人で風呂に入りながら会話をして「ある事」に気づきました。
それは「少ない言葉で会話をする方がカッコいい」という価値観があるという事です。
私が息子と話すのは、専ら「スプラトゥーン2」というゲームの話です。
「今は何のブキが良い(強い)のかねぇ?」
「バケツ」
「いや、52でしょ」
「52のサブなに?」
「52はセンサーだけど、デコならカーリング」
側からすると全く意味をなさない会話が成立しています。
おそらく学校でも同じようなものでしょう。
ご家庭でも
「お風呂(に入ってよ)!」
「ちょっ(と待って)!」
「早く!」
「ん…あぁ。はい」
こんな会話があるのではないでしょうか?
良い表現をするのなら、「阿吽の呼吸」というところでしょうか。
日本語が大切
以前のブログでもお伝えした事ですが、これからは「英語」よりも「日本語」の運用能力が大切になる可能性があります。
Google翻訳をはじめとする、コンピュータの翻訳機能は成長スピードが非常にはやいです。
AIを組み合わせて、今後は更に加速するはずです。当然、音声入力で音声出力するようになります。
その時に必要な事はなにか?
「必要な時に正しい日本語を使いこなす」という事ではないでしょうか。
「正しい日本語」と書いたのは、主語述語を明確にして、"てにおは"を適切に使うという程度の事です。
多くの子が勘違いをしています。(もしかすると大人も)
「日本語なら、その気になれば使いこなせる」と。
もしその認識が正しいとすると、冒頭の駅員さんのような事例はないはずです。
私たちは、実は自分が思っている以上に「日本語の運用能力」が落ちているかもしれません。
お子さんと「阿吽の呼吸」で会話をしていませんか?
最後まで読んで頂いてありがとうございます。