2018年9月27日
Vol.769
つばめ学院の関口です。
今日は「集中力を引き出す」というテーマで書きます。
「集中力」というのは、お子さんの勉強に限らず永遠のテーマでもありますよね。
つばめ学院の授業は、動画授業が中心ですので、授業が始まると全体がシンと静まり、まさに「超集中空間」が生まれます。
この現場での経験も踏まえて「集中力を高める」お話をしたいと思います。
テニスにフォームは必要か?
はじめに少しだけ脱線させて下さい。
私は以前、テニスが好きで良くプレーしていました。
その時にふと思ったことがあるんです。
それが、
「テニスって、本当にフォームを正しく安定させる必要があるのか?」
という事です。もちろん、フォームなんてどうでもいいとは思っていませんでした。
ただ、一般にボールとラケットが接触する時間は0.004秒程度と言われているそうです。
という事は、です。
この0.004秒が全てです。その前も、その後も。接触の瞬間を除いて、ラケットがどう動いていようともボールには何の影響もないはずです。あくまで原理として。
ではなぜフォームが必要か?
結論としては、「人は”瞬間”だけを安定させる事ができないから」だそうです。
確かにボールに影響を与えるのは0.004秒の瞬間ですが、人間はそんな一瞬を安定して毎回同じように動くことができないようなのです。
結果として、テイクバック〜インパクト〜フォロースルーという「一連の動作」を安定させる事で、インパクトの瞬間を安定させる。という原理になります。
とある住職のお話
そして、更に脱線します。
ごめんなさい。今日のお話は回りくどくて、、、
以前に読んだ本に興味深い事が書いてありました。
(タイトルは忘れてしまったのですが、、、)
あるお寺の住職さんが書かれた本だったと記憶しています。
仏教では「心を整える」ために何をしているか?というお話です。
心というのは、常に揺れ動いていますよね。
どんなに意思でコントロールしようとしても、イラつく時はイラつくし、不安な時は不安です。
直接的に「心をコントロール」なんてできないです。
それは、仏門に入った専門家でも難しいのだそうです。
ではどうするのか?
「呼吸」なんだそうです。
「心」と整えるために、「呼吸」と整える。
さらに、
「呼吸」を整えるために、「姿勢」を正す。
つまり、自分の意思でコントロールできる事から順に整えていく事で、最終的には「コントロールできない」と思われている「心」までを整えてしまう。
ちょっと興味深いお話ですよね。
やっと本題
ながい回り道をして、やっと本題です。
お待たせ致しました。
勉強における「集中力」のお話です。
もちろん、「ハイ!はじめ!!」と言って、いきなり集中力がMAXの状態にできるなら良いのです。
しかし、ここまでのお話で、それは「非常に難しい話」である事はご理解いただけたと思います。
だらだらしていた子が、次の瞬間から「集中力MAX」になるというのは、テニスで「インパクトの瞬間だけ」を安定させようとするようなものです。
はっきり言って無理です。
まずはコントロールできるところからはじめます。
・教室に入ったら挨拶をする
・靴をそろえて靴箱にしまう
・机の上にすぐに使う教材を出す
・使うかもしれない教材などは机の中にしまう
・その日までの宿題をルールに従って提出する
これらは全て「意識すればできる事」なんです。
そして、この「コントロールできる」ことを繰り返しながら、少しずつ「集中モード」に頭が切り替わっていきます。
いきなり「集中」は手に入りません。
段階的に「意図的な作業」を重ねて気持ちを追い込んでいくものです。
ご家庭の勉強でも同じく、意図的なルーチンを入れる事をおすすめします。
話がそれますが、、、
ここまでお話を読んで頂ければ、当然ながら「遅刻」は絶対にしてはいけない理由もお分かりいただけますよね。
お子さんは集中して勉強していますか?
最後まで読んで頂いてありがとうございます。