2018年12月5日
Vol.776
つばめ学院の関口です。
和光市内の公立中学は期末試験の結果が返却されました。
中3の受験生にとっては最終的な内申点が確定する非常に大切な期末試験です。
つばめ学院ではこれまで以上に「得点アップ」の塾内表彰者が増え、教室の壁が表彰者の名前だけで埋まってしまいました。
今日は「答案が返却された時にどう声がけをするか」について、教室で気にかけている事をお伝えしようと思います。
是非ともご家庭でやってみてください。
「関心」は次へのエネルギー
つばめ学院で最も大切にしている事が「関心を持つ」ということです。
当たり前のようですが、放っておくと風化してしまうのが「関心」です。
当然ですが試験を受けた本人というのは、その試験にとても関心があります。
ではまわりの大人はどうでしょうか?
本人と同様の関心を持っているか。塾ではその点を自問し、最も大切にしています。
そしてその「関心」はどうやって測るのか?
お子さんへの「問い」の数によって判断できます。もちろん全ての「問い」をそのままお子さんに向けて良い場合とそうでない場合はあるとは思います。
しかし、試験の結果が返却されて「点数は何点だった?」以外の問いがないのでは、やはり「関心が低い」となってしまうのではないでしょうか。
何と言っても「自分の試験(頑張り)に関心を持ってくれる人がいる」という事は、生徒本人にとって大きなエネルギーになりますよね。
人と人が接する塾という場において、最も本質的な価値がそこにあるように思います。
「できなかった」の分類が大切
「今回のテストはどうだった?」と聞いた時に、お子さんは何と答えるでしょうか。
また、その答えをどのように受け止められているでしょうか。
実は、「今回のテストはどうだった?」の答えに本質的な意味はない、と私は感じています。
多くの子は「最も印象に残った事」を最初に話すからです。
「数学の最後の問題がすっごく難しくて、誰も解けた人はいなかった」
「今回の英語は急に出題形式が変わって、知らない単語がいっぱい出た」
どれも、その子にとって印象に残っている事だとは思いますが、「次につながる課題」が見つかるわけではありません。
ここは大人が冷静に問いを立てることが有効です。
大切な事は、「誰もができない問題」よりも「私だけができなかった問題」を見つけることです。
そして「私は何を準備しておけばそれが解けたのか」を共通認識として持てるまで、話を聞いてあげることが「次につながる課題」の発見につながります。
答案を見ながら
「大問の2まではほとんど○だけど、ここだけ間違ってるね。何かあったの?」
「ぱっと見た感じは簡単そうな問題だけど、これは苦手な問題?」
全体を俯瞰して見られるのは、傍で見ている大人の方かもしれません。
できた時には「再現性」を問う
「今回の数学は90点だったよ!」
という嬉しい声が聞けることもあると思います。
そんな時に、
「良かったね!次もその調子で頑張ってね」
だけで終わらせてはもったいないです。もう一歩踏み込んで声をかけてあげて欲しいです。
ポイントは「再現性」です。
「今回の数学は90点だったよ!」
「良かったね!でも、どうして今回は急に点数がアップしたの?」
「そりゃ、まあ。今回はちょっと本気だしたから」
「本気を出した?実際にはどんな事したの?教えてよ」
「うーん、、、学校のワークを3周やった。いつもは2周だけど。」
「なるほど!じゃあ、次回も3周しっかりやれればまた90点を狙えそうだよね」
点数が良かった時に、「何が良かったのか」を具体的に把握している子は驚くほど少ないものです。
だからこそ、良かった事を具体化させてあげる事で、そこに「再現性」がうまれます。
単に「次回も頑張る」ではなく、「次回も○○をする」の中身を引き出してあげる事ができれば成績はより確実に上がるはずです。
目の前の「点数」に一喜一憂するだけではなく、その先の「見えない何か」をお子さんに見せてあげてください。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。