受験生達は何を得たのか?

2019年3月7日

Vol.783

 

つばめ学院の関口です。

 

埼玉県は明日が県立高校の合格発表です。

いよいよ、という感じですね。

さて、今日はこのタイミングで是非書いておきたい事があります。

 

 

受験生が得たもの

この1年、受験生として懸命に勉強をしてきた中3生の結果が明日分かります。

もちろん結果は合格、不合格のどちからしかありません。

その結果が生徒たちの人生に大きな影響を与えることも事実です。

 

しかしながら。

明日の結果と、受験生が得たものの間には何の関連もありません。

明日の結果がどうであろうと、受験生達は間違いなく得ています。

かけがえのない「なにか」を、です。

 

この「なにか」

確かにそこに存在しているのですが、一言で「これ」と言い表すことができません。

今日はその「なにか」を外側から伝えることで、その中心部にあるものを感じて頂ければと思っています。

 

 

一歩進んだ友達関係

受験生になりきれていない春の中3生が自習にくる事があります。

友達と一緒に塾で自習をしようという前向きな考えです。

 

ここで毎年のように私とするやりとりがあるんです。

 

「おぉ!みんなで自習か。良く来たね。しっかり勉強しようね。」

「はい!偉いでしょ!先生、あの端のスペースみんなで使っていい?」

「ん。ダメ。バラバラで座りな。」

「えー!!なんで!一緒が良いよぉ」

「一緒だと自習じゃなくて、おしゃべりになっちゃうでしょ。」

「そんな事ないよ!先生、お願い。絶対にしゃべらないから隣同士でいいでしょ?」

「絶対にしゃべらないなら、バラバラでもいいじゃん」

 

受験生の初心者ほど「みんなで勉強」をやりたがります。

男の子でも女の子でも同じです。

いままで小中学校で、何をするにも「友達といっしょ」に慣れてしまっている子には仕方のない事かもしれません。

 

しかしながら、受験勉強は個々の置かれている状況も志望校も全く違います。

あくまで「個人の問題」なんですよね。

 

そして、その友人関係にも変化がみられます。

冬の時期ともなると、友達同士で塾に来る子もいますが、自然と座る位置はバラけます。

大切な友達だからこそ。

友達の邪魔をしたくない。自分も邪魔されたくはない。

そんな、「お互いの勉強領域」に敬意を払いつつ、今までと変わらぬ仲の良さを維持する関係が築けるようになっていくのです。

 

 

傷つく事を恐れない

「傷つくことを恐れない」

「傷つくことに備える」

という事は見事に真反対の行為です。

 

本当に戦うことを知った受験生は傷つくことを恐れません。

本気で努力し、本気で期待し、本気で信じています。

 

「もし、それが叶わなかったら?」

そんな疑問を感じる事ことはないのか。

もちろんありますよね。いや、そんな不安にばかりかられているはず。

それでも自分を信じて、自分を奮い立たせて立ち向かいます。

 

やる前から傷つくことに備えてしまい、「ま、このへんかな」で妥協してしまうとそれがくせになります。

「どうせ自分は」

「この程度も悪くない」

「あいつは違う」

そのように「傷つかない」ことに心を砕く人になってしまいます。

 

自分はどちらの道を進むのか?

人生でその問いを最初に突きつけられる事が高校受験なのではないかと毎年感じます。

 

 

明日は合格発表です。

中3の受験生にとっては一生忘れられない一日になるはずです。

 

私には何の不安もありません。

なぜなら、生徒達はすでに手にしているからです。

決してあせることのない「なにか」を。

 

最後まで読んで頂いてありがとうございます。