2019年5月15日
vol.798
つばめ学院の関口です。
今日は大和中の部活がない水曜日だったので、教室には多くの自習生が来てくれました。
大和中はまだ試験1週間前になっていないので、今日のような部活のない日が貴重です。しっかり自習に来る生徒達の意識の高さを感じます。
試験勉強に関連した「勉強法」についていくつか書いてきました。
今日は数学の「計算ミス」をなくす方法について、授業の中で生徒に話した内容をブログでもお伝えします。
多くの子が「やらない」事がある
数学の点数を上げるために一番大切な事は何か?
私がそう聞かれた場合には、
「自分が理解できた問題を確実に得点すること」と答えます。
数学では難しい応用問題に目を奪われがちですが、実際に点数が伸び悩む子のほとんどは「取りこぼし」による失点が多いものです。
自分が理解できたはずの「全ての問題」を1つ残らず得点する力があれば、数学のテストで伸び悩むことはありません。
難しい応用問題ほど「先生に聞いて解決」といういう方法が有効に使えますので。
「取りこぼし」発生するのは、理解できた「はず」の問題です。
そして、計算問題が「理解できない」という生徒はほとんどいません。
計算問題は常に「全て得点できるはず」の問題です。
この点について、実は多くの子が「やっていない」事があるんです。
計算問題を全て正解するために「やらなくてはいけない事」。それが分かれば、今後の勉強効率がぐっと上がるかもしれません。
ポイントは途中式
計算ミスを撲滅するために重要なのが「途中式」です。
途中式は、それを書くことで計算のミスを減らす事ができますが、今日のお話はそれとは違います。
ただ単に「途中式を書きなさい」という事ではありません。
途中式を使ってミスの「原因を特定する」ことがとても大切な事なんです。
どこで、なぜ、間違えたのか?
正しくはどうなっていれば良かったのか?
をれを、計算で間違えた全ての問題でチェックするべきです。
それをするだけで、自分のミスのクセを把握し、意識的に計算精度を上げていくことができます。
具体的に書きます。
数学の勉強で計算問題を解きます。10問計算をして3問間違えたとします。
そこで、その3問を放置して次に進むのは論外ですよね。
しかしここで、いきなり間違えた3問を解き直してしまうのもダメです。
解き直すのではなく、間違いの原因を特定するのです。
カッコを外す際の符号を間違えたのかもしれません。
分数の通分で分子にかける数字を勘違いしたのかもしれません。
累乗計算を間違えたのかもしれません。
誰がどういう間違え方をするのかは十人十色ですが、「間違いのパターンは繰り返す」という点は多くの子に共通しています。
原因を特定したうえで解き直しをするだけで、勉強の効率が格段に上がります。
やみくもに数をこなしても無駄
計算問題はただ解いていれば正確に解けるようになるものではありません。
それは多くの方が実感として理解されていると思います。
いくら数をこなしても、「全ての問題を正解する」という目的に全く近づかないことも珍しくありません。
計算の精度を上げるのであれば、「精度を上げる練習」をしないと意味がないのです。
ただ「量をこなせば良い」というのでは無駄が多すぎます。
少しお話を戻して途中式について書きます。
「そもそも途中式を書かない」という子の場合、この「効率的に精度をあげる勉強」の入り口にも立っていない事になります。
なぜなら、その子にとってミスした問題の対応は
・無視して次に進む
・もう一度解き直す
の2択しかありません。途中経過が残っていないのでは原因の探りようもないです。
できる事は「もう一度解いて正解する」程度のことです。
間違えた問題をただ「解き直す」というだけでは「計算の精度」は上がりません。
ただ「やり直したらできた」という事実があるだけですから。
本人は「なぜ間違えたのか」も「なぜできたのか」も分からずに、ただ「できた」と言うだけです。
計算問題を解くことは、誰にとっても面倒な事かもしれません。
しかし、そうであればこそ。
効率良く計算問題を解いて、「解けばとくほど精度が上がる」という勉強をしてほしいですよね。
お子さんは「計算ミスした原因」を言えますか?
最後まで読んで頂いてありがとうございます。