好きなことだけして生きる

2019年5月20日

vol.800

 

つばめ学院の関口です。

 

今日で塾ブログも800号を迎えました!

ま、だからといって特に何をするわけでもないのですが。

 

今日のブログでは「好きなことだけして生きる」という都合の良い話について書こうと思います。

 

 

流行りは「好きなことを仕事にする」生き方?

ここ最近で「好きなことだけして生きる」とういうような話を良く耳にするようになりました。

昭和生まれの私が、就職活動期に親戚のおじさんに

「良いか。仕事というものは我慢だ。お前はこれからどんなに嫌な事も、仕事なんだからじっと耐えなければならない。」

と本気で説教された時代がはるか昔に感じられてしまいます。

 

AIを搭載したロボットが「人の嫌がる仕事」を全て網羅し、人はクリエイティブな領域のみで価値を発揮する。というような話も良く聞かれます。

ゲーム動画の実況で人気のYouTuberなんかを見ると、「好きなことを仕事に」という生き方も現実味を帯びている気がします。

 

翻って我が身を見てみると、まことに勝手な理由で会社を3度も辞めて、最後は自分で会社をつくって自分のやりたいように塾を運営する私も「自分の好きなことを仕事に」している気もします。

 

 

本当に「やりたい事」をやっているのか?

中高生と話をしていると、「本当にやりたいコトやってる?」と聞きたくなることもあるんです。

 

「成績上げたいんです」と言いながら勉強しないのは、実際には「成績を上げたい」とあまり思っていないのだろうと思います。

少し厳しい言い方ですが。

 

部活だって同じですよね。

「勝ちたいです」「うまくなりたいです」と言いながら「練習はしたくないですけど」では、もともとその程度の気持ちだった。という事だろうと思います。

 

○○高校に行きたい。でも、スマホの封印は無理。

これは前半の「行きたい」が嘘になってしまうので、結局は結果に出にくいです。

 

気持ちと行動が矛盾なくつながるとき、私達はとても大きな力が出せるのではないでしょうか。

受験や勉強を通じて、生徒たちには「将来の目標」と「目前の作業」がつながっている感覚をしっかり養って欲しいです。

その「目前の作業」をするということが、「好きなことをやっている」という事そのものだと思うからです。

 

私は自分の事を「好きな事を仕事に」と書きましたが、それでも「発注したテキストの数が合わない」や「振替の回数と実態がなぜかズレている」などの資料を前に、「うぐ、、、」という日々を過ごしたりしています。

YouTuberだって動画編集が苦手な人もいれば、経費で使った領収書をとっておく事が苦手な人もいるはずです。

 

そういう事も含めたうえで「好きなことを仕事に」しているんだろうと思います。

 

 

きみの好きなことは本当にそれ「だけ」なの?

「好きなこと」を増やしていく、という事も非常に大切なことだと思います。

数が増えればそれだけ「仕事」につながる可能性は高くなります。

 

私は塾の人間なので、やはり勉強についても書いておきたいです。

忘れられがちですが、「新たに物事を知る」という事は人にとっては楽しい事のはずなんです。

実際に学問を生業とする「学者」という人たちがいるわけですから、「学問」を楽しいと思う人がいるわけです。

 

「学問」を楽しいと思えないからといって、その楽しさを否定する人はいないはずです。

単に「自分には理解できない」と考えるはずですよね。

「サッカー」が好きではない人がいたとしても、「サッカー」の楽しさがなくなるわけではないのと同様です。ただ、その人には理解できなかっただけです。

 

かつての恩師の言葉です。

「面白いから一生懸命にやるんじゃないんだよ。一生懸命にやるから面白いんだ。順序を間違えてはいけないよ。」

 

もし勉強を「面白い」と思えなかったとして、それは一生懸命にやっていないだけかもしれません。

うわべだけを見ても、その面白さの本質は分かりません。

本質が分からない人には「仕事にするほど好きなこと」は見えてこないのではないでしょうか。

 

最後まで読んで頂いてありがとうございます。