受験という成長機会

2020年10月24日

vol.869

 

つばめ学院の関口です。

 

今日は中3生のための「入試特訓」を行いました。

前後期合わせて18回の実施予定ですが、今日がその5回目になります。

今日は、その入試特訓から見えてくることについてお伝えします。

 

気持ちが先か、行動が先か

よく「受験生としての自覚」なんて言葉を使いますが、実際に塾の現場でその「自覚」に基づいて行動が変わる子というのはごくわずかです。

実に多くの大人が「自覚(気持ち)」を変えたうえで「行動」を変えることを期待しますが、毎年多くの受験生でこの逆の現象が起きます。

 

受験生としての「勉強」を強制的にさせられることで、「受験生としての自覚」が芽生えてきます。

「気持ち」よりも先に「行動」を変えてしまう、ということです。

 

塾の入試特訓はそれなりにハードです。

9:30から17:00まで、75分の5時限を毎週のように行います。

前期8回は問題演習と解説。

後期8回はひたすら実践演習です。

最初の3回くらいまでは、半数の生徒は「こなすことが精一杯」の状態です。

朝から夕方まで頭をフル回転してもらいますので、これまで経験したことのない負荷が一気にかかります。

 

「受験生としての自覚」なんてものを考える暇もなく、ひたすら頭を酷使してもらいます。

その経験に頭と身体が慣れてくるころに、少しずつ態度や表情が変わってきます。

態度や表情が変わると、言葉使いが変わってきます。

言葉使いが変わってくると、発する言葉そのものも変わります。

 

そして最後に「意識」が変わります。

 

受験が人生に生きてくる

受験勉強で覚えた内容なんて、大人になってからは使わない。

そう言う大人がいます。

もちろん、それは正しいと思います。

 

大人になってからは、2次方程式の解の公式なんて使わないし、鎌倉幕府と室町幕府の違いについて問われることもありません。

形容詞や形容動詞の活用を意識して日本語を話す人は皆無のはずです。

 

しかし、その一点から「受験勉強は使えない」と評価するのは乱暴すぎます。

その後の人生に活用できる大きな学びもあるはずです。

 

その1つが「"行動"を変えて"意識"を変える」という考え方ではないでしょうか。

意識を変えて「受験生になる」というのは難しい事です。

何をどう考えれば良いのか分からないからです。

しかし、「受験生としての行動」であれば思いつくことはあります。

そういった「行動」を積み重ねることで、「意識」を変えていくことはできます。

そして、いま「入試特訓」で悪戦苦闘している生徒たちは、まさにそのことを経験してくれています。

 

この経験は将来に有益でないはずがないんです。

 

受験で伸びる子

「受験」という限られた時間の中で劇的に成績を上げる子がいます。

成績だけが劇的に上がることはありません。

よって、「劇的に成績を上げる子」というのは、「受験で別人に成長する子」と表現しても良いかもしれません。

 

「別人に成長する子」の特徴は明確です。

 

指摘された課題に最速で対応する子

です。

 

「何をしなければいけないか(課題)」が明確になった瞬間に、飛びつくように対応する子が劇的な変化を遂げます。

そういう子を見ながら、私も大いに学ぶことができるんです。

人は常にそうして進化してきたという事を、です。

 

気持ちなんて「後」でいい。

いま変える事のできる「行動」を最速で変える。

その積み上げの先に「意識」は必ず変わってきます。

 

今年もまた、そうした「進化」を目撃できることを楽しみにしています。

 

最後まで読んで頂いてありがとうございます。