信じてはいけないお子さんの感想

2020年11月30日

vol.873

 

つばめ学院の関口です。

 

あっという間に、11月も残りあと数時間となってしまいました。

明日からはいよいよ12月です。

 

和光市内の公立中学では、期末試験が終わり結果が返却されている時期です。

つばめ学院にも嬉しい報告が続々と集まってきています。

今日はそんな「試験後」の大切なポイントについてお伝えできればと思います。

 

今日のテーマは、ズバリ「信じてはいけないお子さんの感想」についてです。

 

 

難しかった

お子さんの点数が悪かった場合、その時の理由のNo.1は間違いなく「難しかったから」ではないでしょうか。

 

もちろん、これを「嘘で言う」子はまずいません。

曰く、

平均点がこんなに低い、、、

最後の問題は誰もできていない、、、

見たこともない問題が出た、、、

いろいろな意見が出るはずです。

 

私が塾の現場で見ていて確信していることがあります。

「中学生は自分に印象深いことが記憶の全てになる」という事です。

 

問題が難しいことは本当なのでしょうけれど、その子にとっての振り返るべきポイントは別にあります。

 

最も重要な振り返りポイントは、

「自分が取るべき問題をどれだけ取れていたのか」です。

 

自分がしっかり復習した分野の問題がどれだけ出題されて、その出題をどれだけ得点できたのか。

その点を確認できていれば、次への課題見誤ることはありません。

 

逆に言えば、その点をしっかり振り返ることができていないケースが多いはずなんです。

 

できた・できないという軸だけでなく、このピントがどれだけはっきりしているかを意識して振り返ってみてください。

 

 

時間が足りなかった

この振り返りも非常に多いと思います。

そして、決して嘘ではありません。

 

実際に全ての問題を納得いくまで解くことができなかったわけです。

場合によっては問題文を読むことすらできない問題もあったかもしれません。

 

こういった振り返りに対して

「まずは問題全体を見て」

「簡単な問題から」

「漢字のような知識問題を先に」

 

というようなアドバイスをされる事もあると思いますが、それでも一向に「時間が足りない問題」が解決しないケースもあります。

 

この場合の問題点はどこにあるのでしょうか?

 

入塾の際にこのようなご相談を頂くことが、実は良くあります。

「数学の計算はそこそこできるけど、文章問題が苦手で・・・」

「英語の文章読解がとにかく苦手で、時間ばかりかかる・・・」

 

こういったケースで疑ってみる点は1つあります。

「できる問題に時間をかけすぎている」

という問題なんです。

 

数学の計算ができると言っても、あまりに時間がかかりすぎては文章問題に割く時間が足りなくなってしまいます。

落ち着いて解けばできるのに、計算で時間を使いすぎて文章題を慌てて解くようでは、出来る問題も落としてしまいます。

英文読解に時間がかかるケースも同じです。そもそも、読解問題に差し掛かる時に残り時間がわずかなのかもしれません。

また、読解文を読むにしても、個々の単語の意味を「うーん、、、」と思い出しながら読んでいては時間ばかりかかってしまいます。

 

これらのケースで解消すべき点は、

「当たり前に解ける問題のスピードを上げる」ことなんです。

問題を解くのに時間がかかる子の多くは、「基本的な知識」を取り出すまでに時間がかかっています。

つばめ学院では「英単語や漢字は2秒で答える」を「覚えた」の基準にしています。

2秒で出てこないものは、「覚えていない」に分類すべきです。

そういう分類をした時に、備えた知識のほとんどに2秒以上の時間をかけている子が「時間が足りない」という事態になっても何の不思議もありません。

 

「できない問題」ではなく「できている問題」の方に本当の課題が潜んでいるケースもあるという事です。

 

 

次は頑張る

だいたい、この言葉で反省が終わってしまっていませんか?

「頑張る」と言われて、それに反論できる親も少ないと思いますので、なかなか難しい問題かと思います。

 

ただ、心を鬼にしてお伝えしますが、

「次は頑張る」と言って、本当に頑張れる子はいません。

 

はい。。。。

なんだか。。。

敵を増やしそうな事を書きましたが、頑張って先に進めようと思います。

 

「頑張る」と言っている子の問題点は1つです。

 

自分で「頑張る」の中身が分かっていない。という点です。

何をするつもりなのか分かっていない子が、次に向けて「なにか」をするわけがない。というより、できないんです。

 

勉強時間が足りなかったのであれば、「次回は勉強時間を倍にする」という宣言で良いです。

定着度が足りなかったのであれば、「次回は問題集をもう1周ずつやる」で良いです。

何も思いつかないのであれば、「全教科の教科書を最低10回は音読する」でも良いです。

 

いずれにせよ、できた・できないが判別可能な形で宣言しないと、それは「何も言っていない」のと同じになってしまいます。

具体的に言えてこそ、改善の可能性が生まれます。

是非とも具体的な「改善案」をお子さんと相談してみてください。

 

最後に1つ大切な事をお伝えします。

もしお子さんが「次は頑張る!」と言ったとします。

間違っても「頑張るじゃない!!具体的に改善しないと意味がないだろっ!!」と叱責はしないでください。

 

「頑張る、だけじゃあ、お前だって何をすれば良いか分からないだろ。できそうな事からで良いから、具体的に何をするか決めないか。」

とお子さんに寄り添ってあげてください。

 

最後まで読んで頂いてありがとうございます。