勉強嫌いのための家庭学習大作戦
2021年7月20日
vol.901
つばめ学院の関口です。
今日は和光市内の小中学校の終業式でした。
この夏に一念発起して「勉強をやるぞ!」と意気込んでいる子や、「やらせるぞ!」と意気込んでおられるご家庭もあるかと思います。
今日のテーマは、
「勉強嫌いの子にやらせる夏休みの勉強」
という内容で書いていこうと思います。
ご相談を頂きました
実はこのテーマを書く前に、実際に塾の保護者の方から相談を頂きました。
「学校のテスト結果が不甲斐ないので、この夏休みに家庭学習もしっかりやらせようと思う。」という内容でした。
大変素晴らしいお話だと思います。
一点だけ気がかりな事がありました。
それは、その子が「ものすごく勉強が嫌いだ」ということです。
この点を考慮に入れないと、親子ともにストレスフルな夏休みになること間違いなしだと思いました。
という事で、私が気になる範囲での助言をさせて頂きました。
もしかすると、同じような注意は他のご家庭にも役立つのではないかと思い、今日のブログを書くことにしました。
「勉強嫌い」とは
今日のブログは「勉強嫌いな子」に勉強をさせる時の注意点です。
ですから、まずは「勉強嫌い」というのが、どういう状態なのかを簡単にご説明します。
「勉強嫌いな子」というのは、基本的に塾に「勉強しに来る」という意気込みは感じられません。
「友達に会いに来る」が目的なんじゃないか、と疑いたくなる感じです。
授業が始まると、5〜10分程度で集中力が切れてしまい、あとは授業終了までのカウントダウンをしながら時の経過を待ちます。
休憩時間になると、解き放たれたかのように元気になり、温存した体力をいかんなく発揮する。
そんな感じの子を「勉強嫌い」と私は表現しました。
こういった「勉強嫌いな子」をスポーツに例えてみます。
練習が開始すると、5〜10分くらいで体力が切れてしまい、あとは練習に「参加する」という事が目的になります。
当然ながら、まともに練習ができないので、技術は向上しません。
勉強でもスポーツでも同じことがあります。
基礎となる集中力や体力が不足していると、他の子と同じように練習をしていても、その吸収効率が極めて低くなってしまいます。
つまり、こういった子に必要な事は、まずは練習に耐えるだけの体力をつけることです。(勉強的な体力も含む)
体力トレーニングとしての家庭学習
ここまでの内容を前提として、どのような家庭学習が必要なのかを考えてみたいと思います。
「勉強嫌いの子」に必要な勉強。
これを言い換えると、
勉強における体力が不足している子に体力をつけるための勉強。
ということになります。
結論としては、
毎日継続できる範囲の「頭を使わない」トレーニングです。
「頭を使わない」というのは少し比喩的ですが、意識して頂くと良い言葉です。
家庭学習の多くのケースで陥りがちな失敗があります。
それは、「我が子が頭を抱えて悩んでいないと意味がない」という錯覚です。
お子さんが軽々とこなしていると、「勉強になっていないのでは」と心配になる親御さんが実に多いのです。
もちろん、「頭を使わせる」必要があるケースはたくさんあります。
しかし、今回の目的はそうではありません。
繰り返しますが、「体力づくり」が目的です。
むしろ、「頭を悩ませる」ことでやる気を失ったり、勉強が停滞することはマイナスにしかなりません。
10分も集中できない子にいきなり1時間も勉強させることも現実的ではありません。
それよりも、30分を40日間継続する方が圧倒的に有益です。
おすすめメニュー
おすすめのメニューを具体的に2つご紹介します。
①計算トレーニング
これは言わずもがなですよね。
毎日、粛々と決まった量をやって欲しいです。
重要なポイントはその「負荷」です。
10問解いた場合に、8問以上は正解するような負荷が良いです。
この程度であれば、お子さんも「負荷」を感じずにできます。
繰り返しますが、「負荷をかける」ことが目的ではありません。
継続させることによって、体力をつけることが目的なんです。
②単語の練習
これも非常に良いトレーニングです。
ただし、注意点が多いトレーニングでもあります。
まず、やる事は「5回ずつ書く」ことと「テストする」ことの2点にしぼります。
それぞれについて注意点があります。
「5回ずつ書く」
書けばいいです。
覚えていなくても、書けばいい。
おさえるべき基準は「他人が読める程度の字」で書くという事です。
これも、「読めればいい」です。大人が少し頑張って「読める」基準であればOKにしてください。
「テストする」
テストすればいいです。
覚えていなくても、テストすればいい。
ここで、「覚えてなきゃ意味ないでしょ!」というツッコミを想定して次のお話に続けます。
例えば10個の単語を「書いて」「テストする」とします。
同じものを4日続けて欲しいのです。
それでも、40日間あれば、100単語はカバーできます。
ここが重要なポイントですが、
何も考えずに10単語を5回ずつ書いたとします。
4日連続で同じ単語を書くんですよ。
多少のブレはあっても、基本的には日を追うごとに正解数は増えますよね。
正解数が増えた時に
「お、○が増えてるね」と言ってあげて欲しいのです。
ここで大切にしたいのは、
「続けること」と「続ければ結果は出る」という事を体感させることなんです。
大人が焦って
「この10個は全問正解するまで終わらない!」なんて言えば、勉強嫌いな子は絶対に挫折します。
そんな事よりも「やりさえすれば良い」と大人が割り切って、それでも継続させる中で「成果」をお子さんに体感させる事こそが重要なのではないでしょうか。
せっかくの長い夏休みです。
「継続は力なり」を自らの「体験」によって知らしめてやろうではありませんか。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。
教科書大改訂元年!
の1学期はいかがでしたか?教科書が一段と難しくなってのではないでしょうか。
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