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漢字を見ただけで書けるような脳をつくる方法

漢字を見ただけで書けるような脳をつくる方法

2021年8月4日

vol.902

 

つばめ学院の関口です。

 

本当に暑い日が続いています。

つばめ学院では「アツいアツい夏期講習」が連日続いております。

中も外もアツアツです。

 

今日は私の体験に基づいた、「自動的に漢字を覚えてしまう」方法についてお伝えします。

 

 

書いたことのない漢字

先日、小学生のクラスで量子力学のお話をしていました。

大学院での専攻が物理学なもので、相対性理論や量子力学なんかのお話を小学生にするのが好きなんです。

小学生もけっこう喜んで聞いてくれます。

 

その時に「トンネル顕微鏡」のお話をしたんです。

(トンネル顕微鏡の詳細は割愛します。また別の機会にでも。。。)

 

ホワイトんボードの前で話をします。

「えーっと、その顕微鏡がね。」

とか言いながら、「顕微鏡」と書こうとしたんです。

 

とその時に、気づいたんです。

もしかすると、私はこの人生で「顕」という字を手書きしたことがないかもしれない。と。

 

実は、私は小学生の頃からずっと漢字が大の苦手でした。

漢字を読むことはまだできても、書くことは大嫌い。覚えるのも苦痛。

そういう学生時代でした。

 

さて、ホワイトボードの前に戻ります。

話をしながら、「顕」という字をドキドキしながら書いてみました。

不思議なことに、一度も書いたことのない「顕」をしっかり書くことができたんです。

 

私の生活のなかで、ここ2年くらいの間にこのような体験は何度もありました。

「なんだっけなぁ」とすぐに思い出せないような漢字が、するっと書けるという経験です。

 

 

ある習慣の変化

私が不思議な経験をするようになった事には明確なきっかけがあります。

 

それが「手書きの手帳」です。

2年ほど前から、手書きで手帳を書くようにしているんです。

これまではすべての情報をパソコンやスマホで管理していたのですが、いくつかの理由から「手書きの手帳」を使うようにしています。

 

そして、ここがポイントなのですが、

手書きをして「漢字が分からない」となった場合には、できるだけ調べて漢字を書く習慣をつけています。

特に大きな理由はないのですが、やはり大人が自分の手帳に書き込む内容が「平仮名ばかり」では情けないです。

今はスマホで調べればすぐに漢字もわかりますので、調べてから漢字で手帳を書くようにしています。

 

この習慣が先の体験につながっていると私は確信しています。

図らずも、私が手書きで漢字を書き始めると同時に、「漢字を思い出せる」という体験が増えてきました。

そして、それは「以前に調べた漢字」ばかりではないという点を強調したいのです。

「調べて覚えた漢字をかけるようになった」というなら、それほど大したことではないかもしれません。

しかし、「調べてもいない漢字が書けるようになった」というのが私の実感なんです。

 

 

どう活かすのか?

この私の個人的な経験から言える事は

「日々、漢字を書くようにしましょう」という事です。

 

このブログのはじめに、私が「顕」を漢字で書いたことがない。と書きました。

「顕」の字を手書きする可能性は、やはり理科のテストで「顕微鏡」と書く可能性が高いですが、理科は「漢字で書かなくても正解」という基準があります。(大人になると、顕著・顕在など使いそうですが、わりと変換で済んでしまいますよね。)

 

実はこの基準に甘えて「ひらがな解答」を連発する子は多いのですが、もしかすると他の大切なものを失っているのかもしれません。

常に漢字で書く習慣がついている人の脳は、「書く前提」で漢字を見ます。

常に読み方しか意識しない人の脳は、「読めれば良い前提」で漢字を見ます。

同じように「漢字を見る」行為だとしても、脳がとらえる前提は大きく違うのではないでしょうか。

 

そういった観点で思い返してみると納得がいく事も多いんです。

「漢字が得意」といって、漢字のテストで高得点をとるような友人は、理科・社会などの教科でもしっかり漢字で解答を書いていました。

 

もちろん、それは「得意だから書く」という事だったのかもしれません。

しかし、今の私は逆だと考えています。

「書くから得意」になるんです。

日頃から漢字を「書いて」いれば、新しい漢字や珍しい漢字を見た時に、「書くこと」までを含めて脳が記憶しようとするのではないでしょうか。

 

人の能力の差というのは実は小さなものです。

そして、努力の差はその「能力の差」を凌駕します。

そして、「努力の差」というのは、歯を食いしばって取り組んだ量の差ではありません。「習慣の差」です。

なにげない毎日の「習慣」の差は、容易には想像できないほどの大きな力を生み出します。

 

「どんな文章であっても漢字を使う」

この習慣のもたらす価値は、中高生では理解ができないほどに大きいはずです。

まずは今日から、「漢字を書く」習慣をつけてみて欲しいです。

「意識しなくても漢字が書ける」という感覚は思いの外、早くやってくるのではないでしょうか。

 

最後まで読んで頂いてありがとうございます。