お子さんを信じる前にすべき事
2021年10月1日
vol.909
つばめ学院の関口です。
塾を開いて7年目にして、ようやく自分の役割というものが自覚できてきた気がするこの頃です。
さて、今日は少し耳が痛いお話になるかもしれませんが、是非とも最後までお付き合い頂ければと思います。きっと、ご家庭の幸せに貢献できるはずです。
お子さんを信じていますか?
いきなり「お子さんのことを信じていますか?」と言われると、なんとも返答に困ってしまう方もおられるかと思います。
難しいお話ですよね。
今日はその難しいお話をできるだけ具体的に分かりやすくお伝えできればと思っています。
もう数年前になりますが、こんな方がおられました。
「私はもう、子どものことを信じてますから。中学生にもなって”勉強しろ”とも言いません。成績も見ません。ただ、、、どうも最近は良くないようなので。」
とご相談を頂きました。
実際に成績表を拝見すると、なかなかの低迷ぶりです。
もやは「見ない」のではなく、「見たくない」だけでしょう。という状態でした。
「信じる」というのは素晴らしい事ですし、「信じて」あげて欲しいと思いますが、やや便利な言葉でもある気がします。
「信じる」の前に
今日の本題です。
「信じる」の前が大切なのではないでしょうか。
「信じる」の先には、当然ながらお子さんが
「よし、信じてもらってるし、頑張ろう」と感じてくれることを期待していると思います。
そのためには、「信じる」の前が大切なんです。
お子さんにエネルギーを与えてください。
ありったけのエネルギーを与えたうえでの「信じる」です。
「できる限りの事はした。あとはお前次第だ。」
という、漫画やドラマででるような、あのイメージです。
塾の教室でいろいろな生徒を見ています。
そういうなかで確実に言えることがあります。
お子さんが「エネルギー」をもらっているかどうかは見れば分かります。これは確実に分かります。
エネルギーを与える方法
ここまで読んで頂いて、「じゃあ、そのエネルギーを与えるってなんなんだ。」と感じられる方が多いと思います。
答えはシンプルです。
「認める=エネルギーを与える」です。
認めるというのは、別の言葉では「承認」と言われたりしています。
良い悪いではなく、「そうなんだね」というメッセージです。
このメッセージをどれだけ「多く」投げかけるかが大きなポイントです。
コツは「小さく多く」です。
「認める」という言葉を言うと、
「じゃあ、際限なくゲームする状態を放置しろってことですか?」と言われそうです。
そうではないんです。いや、そのゲームについては苦言を呈して良いと思います。
ただ、
大切な事は、「その前」があるということです。
朝の「おはよう」。夜の「おやすみ」。それは、相手の存在を認めるメッセージです。
「いってらっしゃい、頑張って」は伝わるかどうかではありません。届いていれば、それがエネルギーになります。
宿題や課題をしている姿を見たら”必ず”「頑張ってるね」。その子の取り組みを加速させる事だけを言ってあげてください。
塾から帰ってきたら「どうだった」と聞いてあげて欲しいんです。それが、「君の塾での頑張りに期待してるよ」というメッセージになります。「・・・別に」と言われてしまったら、「今日は疲れた?」と聞いてあげてください。
「疲れた」と言えば、それは頑張ったということです。「そうでもない」と言えば、今日は調子が良かったのかもしれません。
そういった「元気になる」言葉のシャワーを浴びせたうえでの「苦言」かどうかが決定的な違いになるはずです。
大切なことは「真実」ではありません。
お子さんが塾で過ごした姿をビデオカメラで撮って再生することに何の意味もありません。
そうではなく、お子さんが塾で「今日も頑張った」という物語を創り出すこと。そうする事によって、お子さんの「エネルギー」を生み出すことこそが大切なのではないでしょうか。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。